愛犬にご飯を与えるとき、手作りのご飯を作ってあげたいと考える飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ドッグフードだけでは食べてくれない、もっと栄養バランスを考えてあげたい、愛情いっぱいの手作りご飯を食べさせてあげたい。
そんなときにお肉を使ってご飯を作ってあげると、わんちゃんはとっても良く食べてくれます。
しかし、高価なお肉を毎日あげるのは経済的にもなかなか大変ですよね。そこで、安価な豚肉を使いたいと考える飼い主さんも多いと思います。
ここでは、わんちゃんも人間と同じように豚肉を食べても大丈夫なのか、調理法やカロリー、アレルギーなどの注意点についてもご紹介します。
犬も豚肉を食べることができます!
実は豚肉は良質なたんぱく質やビタミンB群が豊富な食材です。
たんぱく質はわんちゃんの体の基礎となる筋肉、血液、臓器、爪、被毛など、重要な部分を作っており、非常に大切な栄養源となります。
また、ビタミンB群は体の中で酵素の働きを活性化させて、代謝をスムーズに行い、体を動かすのに必要なエネルギーを生産しますので、疲労回復や体力作り、夏バテ予防の効果があります。
お散歩で走るのが大好きなわんちゃんには欠かせない栄養素です。他にも動脈硬化の予防になるオレイン酸やリノール酸も豊富に含まれており、健康を期待出来る食材と言えます。
わんちゃんにお肉、となると高カロリーなイメージもありますが、豚肉には糖質や脂肪の代謝を良くする成分も含まれているので、与える量、部位さえ気を付ければヘルシーメニューにもなります。
ただし、肥満傾向や何かしらの疾患があるわんちゃんの場合は、手作りご飯を与えても問題ないか、一度かかりつけの獣医師に相談してからにしましょう。
また、ベーコンやハムなどの加工された食品は、わんちゃんにとっては塩分が多く心臓や腎臓に負担がかかりやすいので、食べさせるのはオススメ出来ません。
豚肉を与えるときの注意点
生では与えないで!
生の豚肉には、トキソプラズマなどの寄生虫やサルモネラ菌といった病原菌・大量の雑菌が繁殖していると言われています。
食中毒などの症状がすぐに現れなくても、後々肝炎などの重大な病気を引き起こす可能性もあります。生で与えるのは非常に危険ですので、人間と同じように、豚肉のどの部位であっても加熱調理してから与えるようにしましょう。
その際、油を使って調理すると高カロリーですので、お湯でしっかり茹でてあげるのがオススメです。
茹でることによって豚肉の脂が溶け出し、量を減らし低カロリーにすることが出来る、といったメリットがあります。
また、人間と同じように味付けをしてしまうと塩分が気になるので、何も味付けをしないままで与えましょう。
その際お肉とドッグフードにごく少量のゆで汁をかけてあげると、香りが引き立ってわんちゃんの食いつきが良くなりますよ。
部位によっては高カロリー!与えすぎには気を付けましょう。
先述したように豚肉には、糖質や脂肪の代謝を良くする成分も含まれていますが、部位によっては非常に高カロリー食材になり、肥満の原因となるので注意が必要です。
例えば豚バラは100gあたり約386kcal、肩ロースは100gあたり約253kcalと、脂肪分が多いため、高カロリーとなります。わんちゃんに与える場合は豚ヒレ等の低カロリーの部位や、赤身をなるべく使用しましょう。
また、いくら健康的な食材だからといって大量に与えすぎると、消化不良や嘔吐などの症状を引き起こすことがあります。その子にあった一日の摂取量を超えないように注意しましょう。
わんちゃんの中にはお肉をそのまま丸飲みしてしまう子も多いので、与えるときは豚肉を小さくちぎって、食べやすい大きさにし、消化しやすいようにしてあげると良いでしょう。
アレルギーに注意しましょう
個体差はありますが、わんちゃんによっては豚肉を食べることでアレルギー反応を起こしてしまう子もいます。
咳、皮膚の発赤、目の充血、かゆみ、鼻水、くしゃみなどの症状があらわれ、症状が悪化すると、下痢、嘔吐、眩暈、呼吸困難などの症状を引き起こします。
初めて豚肉を与える場合は、少量から始め、必ずその後のわんちゃんの様子を観察しましょう。
また、いつもより元気がない、食欲がないといった状態の際には、アレルギー反応が出やすくなるので、いつもと様子が違う場合は与えない方がいいでしょう。
上記のようなアレルギー反応が出た際はすぐに食事を中断し、改善しない場合はかかりつけの獣医師に相談しましょう。
まとめ
豚肉はわんちゃんにとって嬉しい栄養素が豊富な食材ですので、手作りご飯を作ってあげる際はぜひ豚肉を取り入れてあげてください。
いつものドッグフードにトッピング代わりに少量与えるのも効果的です。
飼い主さんの愛情いっぱいの手作りご飯は、きっとわんちゃんも喜んで食べてくれます。
しっかりと加熱調理する、部位やカロリー、量を調整するなど、気を付けて与えればとても健康的な食材ですので、わんちゃんの素敵な食生活につなげていきましょう。