年間を通して手に入るうえ、栄養価が高い野菜のひとつ「ピーマン」。
そんなピーマンを愛犬のごはんにプラスすることで、健康維持に役立てたいと考えている人もいるでしょう。
独特な苦味のある野菜のため、愛犬に与えて良いものかと不安に思いがちですが、実はピーマンは犬も食べられる野菜なのです。
この記事では、犬の健康維持に役立つピーマンの栄養素や適切な給与量、与える際の注意点について解説していきます。
【結論】犬にピーマンを与えても大丈夫!
ピーマンは、犬が食べても体に支障はありません。
むしろ、栄養価が高くカロリーや糖質が低いので、犬の健康維持に役立つ野菜です。
【ピーマンの主な栄養素(可食部)】
- ビタミンA
- ビタミンC
- ビタミンE
- カリウム
- 食物繊維
上記以外にも多くのビタミンが含まれており、免疫力向上などの健康維持に役立ちます。
また、緑ピーマンが完熟した状態の『赤ピーマン』は、緑ピーマンと比べて栄養価と甘みが増すのが特徴です。
苦味を抑えたい場合は、栄養も多く摂れる赤ピーマンを選ぶと良いでしょう。
しかし、本来犬は肉を好む動物なので、いきなりピーマンを与えすぎてしまうと消化不良の原因になってしまいます。
ピーマンを与える際には、正しい与え方と給与量を守ることが大切です。
愛犬の体格別!1日に与えるピーマンの適切な量
犬の体格によって1日に摂取できるピーマンの量が異なるため、愛犬に合った量を把握し、適正量を守って与えましょう。
体格に応じた適正量の目安は下記のとおりです。
以下の表を参考にしながら、愛犬の体調や体格に合わせて与える量を調整してください。
超小型犬 (〜4kg) |
約5g~14g |
小型犬 (5kg〜9kg) |
約15g~24g |
中型犬 (10kg〜24kg) |
約25g~44g |
大型犬 (25kg〜) |
約45g~70g |
ピーマンを食べるのが初めての場合は、少しずつ様子を見ながら与えましょう。
また、低カロリーとはいえ、ピーマンばかり与えていると栄養が偏ってしまいます。
栄養バランスが偏らないよう、普段のごはんに少しプラスするような形で与えてあげてくださいね。
なお、人間同様にピーマン独特の香りや苦味を嫌がる場合もあります。
嫌がるようなら無理に与えず、違う野菜で代替えしましょう。
ピーマンを与える際の注意点
犬にピーマンを与える際は、いくつか注意点があります。
安全に食べてもらえるよう、きちんと理解しておきましょう。
生のピーマンは避ける
犬は生のピーマンを食べても問題ありませんが、生のままだと消化の負担になってしまうことがあるので加熱して与えることをおすすめします。
加熱することで柔らかくなり、消化しやすくなるからです。
また、苦味も多少やわらぐため、食べやすくなるというメリットもあります。
ヘタと種は取り除いてから与える
ヘタと種を食べても問題はありませんが、取り除くことをおすすめします。
ヘタをつけたまま与えると口の中や喉を傷める恐れがあり、種は消化に悪いため不調の原因となる可能性があるためです。
ヘタと種を取り除き、細かく刻んでから与えるようにしてください。
食べやすい大きさにカットして与える
犬は食べ物を噛まずに飲み込んでしまうことがあります。
そのまま飲み込むと喉に詰まらせたり、消化不良や腸閉塞を起こしてしまう可能性もあります。
ピーマンを与える際には、愛犬の口にあわせて食べやすい大きさに切ってあげましょう。
とくに初めて与える場合はできるだけ細かく刻み、ピーマンの味や食感に慣れさせてあげることが大切です。
人間用の調理方法で与えない
ピーマンを使った料理といえば『ピーマンの肉詰め』や『青椒肉絲』などがありますが、人間用に調理したピーマンは犬に与えないようにしましょう。
調味料や塩分・油などは、犬の健康に悪影響を及ぼしてしまいます。
また、犬が中毒を起こしてしまうネギ類など、別の野菜も与えてしまうことになりかねません。
基本的には加熱しただけのピーマンを与え、手作りごはんを与える際には犬用のレシピに従って調理するようにしましょう。
アレルギー症状が出ないか様子を見る
ピーマンは、犬にとってアレルギーや中毒症状が出やすい食材ではありません。
しかし、ナス科の野菜であるピーマンには、『アルカロイド』という毒性のある成分が含まれています。
適量のピーマンを与える程度なら中毒になる可能性は低いですが、十分に注意することが大切です。
少しずつ与え、ピーマンを食べた後に異変が生じたり、体調不良の様子が見られる場合は迷わずかかりつけの動物病院を受診しましょう。
ピーマンには健康に嬉しい効果もたくさんある!
ピーマンは、犬の健康維持に役立つ栄養豊富で低カロリーな野菜です。
摂取することで、さまざまな生活習慣病の予防につながります。
ドッグフードにトッピングをしたり、手作りごはんを与えたりすることで、犬の健康をサポートしてくれるでしょう。
ただし、与える際は量や調理の仕方に十分注意し、犬の負担にならないようにしてください。
ピーマンを上手に活用することで、愛犬の健康を支えていきましょう。
まとめ
- 犬は、ピーマンを食べても体に問題はない。
- ピーマンは栄養価が高く、健康に役立つ働きをしてくれる。
- 犬の大きさや体重にあわせて、与える量を守る。
- 生で与えても問題ないが、消化に配慮して加熱するのがおすすめ。
- ヘタや種は固く、消化不良の原因や口を傷めてしまうので取り除く。
- 喉につまらないように細かくカットして与えることが大切。