「美味しくて栄養価が高いはちみつを、犬に与えてもいいの?」と疑問に思ってはいませんか?
実は、はちみつを犬に与えても問題はありません。
「食事を美味しく食べられる」「犬の腸内環境を整える」といったメリットがあるので、上手に活用すれば愛犬の食事の幅を広げることができます。
しかし、与え方や量には注意が必要です。
そこで今回の記事では、犬にはちみつを与える際の注意点やメリットについて解説していきます。
犬にはちみつを与えても大丈夫
はちみつは犬に与えても大丈夫です。
甘さが加わるため、犬の食事の幅が広がります。
ヨーグルトや果物にかければ、酸味を緩和してくれるので美味しく食べてくれるでしょう。
また、はちみつには
- 食欲が低下しているときでも効率よくエネルギーが摂取できる
- オリゴ糖による腸内環境の改善が期待できる
といったメリットもあります。
ただし、与えすぎには注意が必要です。
必要以上に与えてしまうと、肥満や糖尿病リスクにつながってしまいます。
犬にはちみつを与える際の注意点
はちみつのメリットを上手に活用するには、適切に与えることが重要です。
愛犬の健康を害してしまわないよう、はちみつを与える際は以下の点に注意してください。
与えすぎに気をつける
はちみつの成分は、ほとんどが糖質です。
1グラムあたり3〜4キロカロリーの高カロリー食品なので、ワンちゃんが食べ過ぎると肥満のリスクを高めてしまいます。
はちみつの摂取目安量は、以下の通りです。
犬の体重 | 1日のはちみつ摂取目安量 |
超小型犬 (〜5kg以下) |
小さじ半分 |
小型犬 (〜10kg以下) |
小さじ1 |
中型犬 (〜20kg未満) |
小さじ2 |
大型犬 (〜30kg以上) |
大さじ1 |
また、犬も人間と同じく甘みを好む傾向があるため、はちみつの味に慣れてしまうと、他の食品を食べなくなってしまう恐れがあります。
普段の食事バランスを崩さないためにも、はちみつの与えすぎには気をつけましょう。
子犬やシニア犬には与えない
はちみつには、「ボツリヌス菌」が含まれている可能性があります。
中毒を起こすと、嘔吐や視力障害といった症状を引き起こす恐れがあるので、子犬には与えないでください。
子犬は腸内環境が未成熟なので、ボツリヌス菌の中毒を起こしてしまう危険性があります。
また、免疫力が低下しているシニア犬にも与えないようにしてください。
はちみつは、健康な成犬にのみ与えるようにしましょう。
体調不良や持病がある場合は与えない
体調不良や持病がある犬にも、はちみつを与えてはいけません。
はちみつにボツリヌス菌が混入していた場合、中毒を起こす可能性が高くなります。
血糖値に影響してしまうので、糖尿病のある犬には注意が必要です。
また、花粉アレルギーやミツバチアレルギーのワンちゃんもいるので、アレルギー体質の犬にも与えないようにしてください。
はちみつ入りの食品を誤って口にしてしまったときは、早めに獣医師に相談しましょう。
はちみつに含まれる栄養素
はちみつの主な成分は果糖ですが、他にも体に役立つ栄養素が含まれています。
はちみつの栄養素 | はたらき |
糖質 (果糖・ブドウ糖など) |
・はちみつの主成分 ・消化が早いエネルギー源 ・腸内環境を整えるオリゴ糖も含有(少量) |
ビタミンB2 | ・皮膚や被毛の健康維持が期待できる |
ビタミンB6 | ・アミノ酸やタンパク質の合成・代謝を手助け |
葉酸 | ・貧血予防の効果 ・神経組織の発達促進 ・DNA合成を促進 ・成長や胎児の発達に必須 |
ミネラル (ナトリウム・鉄・カルシウム・マグネシウムなど) |
・血流改善や血圧の調整 ・ビタミン吸収の促進など → 体の機能を調整 |
ポリフェノール | ・活性酸素除去効果 ・殺菌効果 |
グルコン酸 | ・殺菌作用 ・皮膚の保湿維持 ・便秘の解消 などが期待できる |
はちみつの主成分である糖質は、体内ですばやく分解されやすいため、食欲が低下した犬に最適です。
また、体の健康維持や若さを保つ働きのあるビタミンB類やポリフェノール、ミネラル群などが少量ながら含まれているため、定期的に与えることでアンチエイジング効果も期待できるでしょう。
ただし、たくさん与えるほど大きな効果が得られるわけではありません。
肥満や虫歯のリスクを高めてしまうので、適量を守ることが大切です。
犬にはちみつを与える際は適量を守って与えましょう
「甘いはちみつは犬に不向き」というイメージを持っている飼い主さんはいるでしょう。
しかし、犬にはちみつを与えても問題はありません。
少量でエネルギーを補給できるので、夏バテで食欲の落ちた犬や普段の食事に飽きてしまった犬には、とくにおすすめです。
ただし、与えすぎには注意してください。
また、ボツリヌス菌中毒やアレルギーなどのリスクが高まってしまうので、腸内環境が未発達な子犬や持病のある犬、老犬の場合は与えないようにしましょう。
メリットとリスクをよく確認した上で、上手にはちみつを活用してくださいね。