犬にこんにゃくを食べさせても大丈夫?守ってほしい注意点を徹底解説 犬にこんにゃくを食べさせても大丈夫?守ってほしい注意点を徹底解説

犬の食事・ドッグフード

犬にこんにゃくを食べさせても大丈夫?守ってほしい注意点を徹底解説

こんにゃくはダイエットに効果がある、整腸作用に優れている食材と言われていますが、愛犬の食事に取り入れてもいいのでしょうか?メリットもある一方、こんにゃくは消化吸収が良くないなどのデメリットもあるので、飼い主さんは理解しておく必要があります。

犬がこんにゃくを食べても大丈夫?

犬はこんにゃくを食べられるの?含まれる栄養は?

犬にこんにゃくを食べさせることについては、賛成派と反対派、意見が二つに分かれています。こんにゃくはネギやチョコレートのように食べさせて中毒症状が出るような食材ではないので、与えても直接命に関わる危険性はありません
しかし一方では、こんにゃくは犬にとって消化に悪い食材なので、与えない方がいいという意見もあります。

こんにゃくの主な栄養分は、利尿作用と疲労回復効果を持つカリウムと、歯や骨を丈夫にして神経や筋肉作りに役立つカルシウム、腸内環境を整えてくれる食物繊維です。
特にこんにゃくのメイン栄養分といわれる『不溶性食物繊維』は、腸内で膨らむことで便をかさ増しして、排泄を促します。また腸内で膨らんだ便が有害物質も一緒に身体の外に出し、腸内をきれいにしてくれるので大腸がんの予防にも効果が期待できます

犬にこんにゃくゼリーを食べさせても大丈夫?

こんにゃくゼリーは柔らかく、灰汁抜きなどの下ごしらえが不要なので、少量なら犬にあげてもいいのでは?とお考えの方もいることでしょう。しかし、こんにゃくゼリーには糖分やミネラルが多く含まれているので、絶対に与えてはいけません。

犬が必要とする塩分や糖分の摂取量は人間よりも少量です。人間の味覚に合わせて作られたこんにゃくゼリーを犬が食べてしまうことで起こる問題点はいくつかあります。まず糖分の摂り過ぎで肥満や糖尿病の原因とりますし、さらには歯周病など口腔内のトラブルを起こしやすくなるのです。

また、こんにゃくゼリーにはカリウムが大量に含まれていて、腎臓の機能が低下している子はカリウムの過度な摂取による高カリウム血症の危険性が考えられます。このようなことから、こんにゃくゼリーは犬にとっておすすめできる食べ物ではありません。

愛犬のダイエット食にこんにゃくはいい?注意点はある?

人間のダイエットレシピにしばしば用いられるこんにゃくですが、犬のダイエットにも効果的という意見があります。しかし、そもそも何故こんにゃくはダイエットに良いと言われているのでしょうか。
また、こんにゃくを犬のダイエットに使用する際の注意点についても考えてみましょう

こんにゃくがダイエットに良いといわれている理由とは?

なぜ、こんにゃくはダイエットに効果があるといわれているのでしょうか?
主な理由として、低カロリーであること、少量を食べても満腹感がある、食物繊維によって腸内をきれいにしてくれる効果が挙げられています。

肥満を注意されている犬には食事制限が必要となります。もっとご飯を食べたがる愛犬に控えめの量で満腹感を与えるための食材として、こんにゃくがダイエット食に使われることがあります。こんにゃく独自の不溶性食物繊維は、犬の満腹感が持続する効果があります。
普段のドッグフード量を8~9割程度にして、細かく刻んだこんにゃくを加えてかさ増しさせれば総カロリー量を少なくすることができます。

ただ、肥満の子で獣医師さんから指導を受けていたり、ダイエット用のドッグフードを食べているならそちらを優先し、適度な運動をさせることを心掛けましょう

こんにゃくを与えるなら必ず加熱して細かく刻むことを忘れずに

犬にこんにゃくを与える場合は、必ず茹でて灰汁抜きをする必要があります。こんにゃくの源料であるこんにゃく芋には劇薬に指定されているシュウ酸カルシウムが含まれているため、とても食べられるような代物ではありません。

加工をすることで、口にしても害がない程度までシュウ酸カルシウムを減少させることができますが、市販されている状態でもその成分のエグミや臭みが残ってしまいます。それを家庭でもう一度茹でて灰汁抜きすることでエグミも抜けるので、食べやすくなります。

ドッグフードに混ぜ込む際は、必ず細かく刻んだこんにゃくを使用してください。ぶつ切りなど、こんにゃくの塊が大きめだと消化不良や窒息などの危険性があることに注意しましょう。また、こんにゃくの量を多くしてしまうことは上記のトラブルの原因となり、おすすめできません

こんにゃくは消化に良くないので胃腸が弱い犬には与えないで

こんにゃくは身体に害を与えるような食べ物ではなく、ダイエットに効果的でもあるのですが、前項でも触れた通り犬にとっては「消化に悪い」というデメリットが強いのです。
主な理由としては、こんにゃくの不溶性食物繊維は水に溶けにくい成分であるからです。

犬は食べ物を咀嚼せずに飲み込む傾向があります。うまく噛み切れなかったこんにゃくが腸内に滞ると、水分を吸収して膨らみます。しかも溶けずに滞り続けることで犬が消化不良を起こし、下痢や嘔吐を起こしてしまうことがあります。こんにゃくが腸を詰まらせて、腸閉塞を引き起こすこともあるので注意したい食べ物です。

消化機能は犬によって個体差がありますが、子犬や老犬、胃腸機能が弱っている犬は消化不良を起こすリスクが大きいので、こんにゃくを与えることを避けましょう。

犬にこんにゃくを与えるならサイズと量に気を付けよう

こんにゃくは愛犬にあげる食材の中でも、与え方に注意が必要とされるものです。だからこそ、飼い主さんが最も気を付けて欲しいことは与える量とサイズの加減です。

犬にこんにゃくを与えるうえでの更なるリスクとして、丸飲みして喉や気管に詰まらせる事故を起こしてしまうことがあります。先述の通り、犬は人間のように咀嚼することが不得意です。しかもこんにゃくは弾力性が強いので、犬の歯の構造ではうまく噛み切ることは非常に難しいです。

犬に与えるこんにゃくのサイズとしては、薄く、細かくが適切でしょう。糸こんにゃくを細かく切って与えるという方法もあります。本当に小さいサイズの塊でも、何かのはずみで気管に入ってしまう危険性があることに十分注意してくださいね。

量に関しては、こんにゃく単体をメインにすることは避けて、食事のかさ増し程度として少量に留めておくことです。こんにゃくを食べさせる量が多くなると、消化不良や喉に詰まらせる危険が増えます。栄養分は総合栄養食のドッグフードから十分に摂取できるので、こんにゃくはあくまでも食物繊維の補てん、かさ増しする役割として覚えておきましょう。

愛犬にこんにゃくを与える前にリスクを理解しよう

ダイエットや整腸などの効果を期待して、カロリー制限にも役立てるために犬にこんにゃくを与えたいと思う方も多いことでしょう。

しかし、デメリットやリスクもあるので不安を感じるのであれば、無理して与える必要はありません。栄養や身体への効能は、他の食材で補うことができるからです。ダイエットに関しても、こんにゃくを食べさせる以外にも方法があるので、無理に与えない方が無難と言えるでしょう。

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