犬にナッツを与えても大丈夫?食べてしまった場合の対処法も解説 犬にナッツを与えても大丈夫?食べてしまった場合の対処法も解説

犬の食事・ドッグフード

犬にナッツを与えても大丈夫?食べてしまった場合の対処法も解説

ナッツは消化が悪そうなイメージがありますよね。

では、そんなナッツを犬に与えるのは大丈夫なのでしょうか。

実は、犬にナッツを与えるのは非常に危険です。

中毒を引き起こす可能性があるので、飼い主さんは十分に注意しましょう。

この記事では、犬がナッツを食べてしまったときの対処法食べられるナッツを与える際の注意点を解説します。

 

犬が食べると危険なナッツもあるので注意が必要

ナッツ類は犬向けの食べ物ではないので、基本的に与えない方がいいです。

とくに、マカダミアナッツや野生種であるビターアーモンドは中毒を引き起こす可能性が高いので十分に注意しましょう。

また、ピーナッツやクルミ、カシューナッツは脂質が多いため、食べ過ぎると肥満の原因になってしまいます。

ここでは、犬が食べると危険なナッツを詳しく解説します。

 

ピーナッツ

無添加で無塩のピーナッツであれば、犬が食べても問題ありません

ただし、消化不良を起こして下痢になったり、脂質が多いのでアレルギー反応を引き起こしたりする可能性があるため、様子を見ながら、少量ずつ与えるようにしましょう。

また、市販のピーナッツバター砂糖や油分が多いですし、中毒を引き起こす可能性のある添加物が含まれているので、犬に与えるべきではありません。

 

マカダミアナッツ

マカダミアナッツは、絶対に犬に与えてはいけません

わずかな量でも、重篤な中毒症状が出る危険性があります。

誤って口にしてしまった場合は、早急に動物病院で診察してもらいましょう。

中毒を起こす量は、体重1kgあたり3.5g程度です。

症状は嘔吐や発熱、震え、衰弱などが見られ、12時間以内に発症する傾向があります。

中毒症状が起きなかったとしても、神経系や肝臓に負担がかかるので、絶対に与えてはいけません。

 

アーモンド

アーモンドには野生種であるビターアーモンドと、食用のスウィートアーモンドがあります。

ビターアーモンドは重篤な中毒症状を引き起こす恐れがあるので、絶対に与えないでください

食用として市場に出回ることはありませんが、人間が使う薬やオイルに使われていることがあるため、誤って愛犬が口にしないよう気をつけましょう。

一方、食用であるスウィートアーモンドは、少量であれば食べることができます

ただし、高脂肪で消化に悪いので、嘔吐や下痢のリスクがあります。

のどをつまらせてしまう可能性もあるので、危険を冒してまで犬に与える必要はないでしょう。

 

くるみ

くるみも、少量であれば問題ありません

ただし、他のナッツと同じく高脂質なので、肥満につながりやすく、下痢や嘔吐のリスクも高いです。

また、保存状況が悪いと、カビ毒である「ミコトキシン」を含んでしまう恐れがあります。

神経症状や痙攣を引き起こす危険性があるので、十分に注意すべきです。

 

カシューナッツ

カシューナッツも犬に与えない方がいいでしょう。

カシューナッツを食べた際のデータが少ないため、どのようなリスクがあるのかわかっていません

カシューナッツを与えることで、非常に重大な結果を引き起こす危険性もあるので、与えないのが一番安全です。

 

ヘーゼルナッツ

ヘーゼルナッツも、カシューナッツと同じくリスクが明確ではありません

しかし、ナッツ類は基本的に脂質が高く、消化吸収も悪いです。

中毒が起こらないとしても、下痢や嘔吐のリスクがあることには変わりません。

また、マカダミアナッツのような中毒症状が出る可能性もあります。

どんな影響があるかわからないので、犬には与えないようにしましょう

 

マカダミアナッツを食べてしまったときの対処法

愛犬がマカダミアナッツを口にしてしまったら、丸一日は犬の様子をよく観察してあげてください。

マカダミアナッツによる中毒症状は、通常12時間〜24時間以内に発症することが多いです。

嘔吐の症状が出た場合、水を与えるとかえって症状がひどくなってしまうことがあります。

嘔吐の症状が見られたら、半日くらいは飲食を控えさせましょう。

2日程度で中毒症状は回復するとされていますが、嘔吐が激しかったり、他にも心配な症状があったりした場合は、早めに動物病院を受診することが大事です。

また、チョコレート入りのものを食べてしまった場合は、チョコレート中毒のリスクもあるため一刻も早く受診するようにしましょう。

 

犬が食べられるナッツ類を与える場合の注意点

マカダミアナッツやアーモンドなど、犬に絶対与えてはいけないナッツもありますが、ピーナッツやくるみなどは少量であれば食べても問題ありません。

ただし、食べてもいいナッツ類を与える場合も十分な注意が必要です。

最後に、犬にナッツを与えるときの注意点を紹介します。

ナッツの危険性をしっかりと理解しておきましょう。

 

のどに詰まらせる可能性がある

ナッツ類はどれも硬く噛みづらいため、のどに詰まらせてしまう可能性があります。

とくに小型犬の場合は、のどや気管などに引っかかってしまうことが多いので、しっかり様子を見ながら与えることが大事です。

また、ナッツを与える際は、ナッツ自体を細かく刻んでからにしてください。

 

消化不良の原因になる

ナッツ類は消化不良を起こしやすい食べ物です。

犬にナッツを与えた後は、下痢などの症状が出ていないか十分観察してあげてください。

下痢しやすい犬肥満の犬高血圧などの持病がある犬子犬老犬には、与えない方がいいでしょう。

 

アレルギー反応がでる場合がある

ナッツ類を食べると、アレルギー反応を引き起こす犬もいます。

ナッツ類を与えた後に、赤みや脱毛、かゆみといった皮膚症状が現れたら、アレルギーが起きている可能性があります。

また、下痢や嘔吐といった症状が出ることもあります。

普段と異なる症状が見られたときは、すぐに医師に相談してください。

アレルギー反応を引き起こさないためには、「少量ずつ様子を見ながら与えること」「体調が悪いときには与えないこと」が大事です。

 

種類を問わず犬にナッツを与えるのは避けた方がいい

ナッツは健康食品のイメージが強いため、「犬にも与えたい!」と思う飼い主さんもいるのではないでしょうか。

しかし、ナッツの種類によっては中毒症状を引き起こす恐れがあり、安易に与えるのは大変危険です。

犬が食べられる種類でも、ナッツは脂質が高く消化不良を起こしやすいため、ナッツを犬に与えるのはあまりおすすめできません。

ナッツ類のリスクをしっかりと理解し、ワンちゃんが健康になれるような食生活を考えてあげてください。

 

 

この記事の監修者

  • 中島 由華

    ペットフーディスト

    中島 由華

    勤続年数約10年、2022年にペットフーディストの資格を取得。
    犬猫の健康管理・食事指導などの知識を活かして飼い主さま向けの情報提供や指導に従事。
    これまでの業務経験や多くの飼い主さまと関わってきた経験をもとに、現在もペットとの豊かな暮らしを支援しています。

  • 村田 舞

    認定動物看護師

    村田 舞

    2019年に認定動物看護師の資格を取得し、わんちゃんのしつけ・健康管理・食事指導などの知識を活かして飼い主さま向けの情報提供や指導に従事。
    これまでの業務経験や多くの飼い主さまと関わってきた経験をもとに、現在もペットとの豊かな暮らしを支援しています。

  • 江頭 知優

    愛玩動物飼養管理士1級・愛犬飼育管理士

    江頭 知優

    2018年に愛犬飼育管理士、2023年に愛玩動物飼養管理士1級を取得。
    わんちゃんのしつけ・健康管理・食事指導などの知識を活かして飼い主さま向けの情報提供や指導に従事。
    これまでの業務経験や多くの飼い主さまと関わってきた経験をもとに、現在もペットとの豊かな暮らしを支援しています。

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