栄養価が高いことで知られるトマト。
「愛犬にもトマトを与えたいけれど、そもそも犬にトマトを与えても大丈夫なのか」と疑問に思っている飼い主も多いのではないでしょうか。
基本的に、犬はトマトを食べても問題ありません。
しかし、トマトの中でも食べてはいけない危険な部分や、与えない方がいいケースもあるので、注意が必要です。
この記事では、犬にトマトを与えるときに飼い主が知っておきたい注意点を解説します。
【結論】犬にトマトを与えても大丈夫!
結論からお伝えすると、犬にトマトを与えても基本的に問題ありません。
生のトマトも加熱したトマトも大丈夫です。
ただし、完熟していない青いトマトには「トマチン」という有毒な成分が含まれています。
犬にトマトを与える場合は、完熟したものを選ぶようにしてください。
トマトに含まれる栄養素を理解して、適量を与えるようにしましょう。
トマトの栄養素とメリット
トマトには、犬の健康維持に役立つ栄養素がたっぷり含まれています。
トマトに含まれる主な栄養素と犬に与えるメリットには、以下のようなものがあります。
リコピン | 抗酸化作用があり、老化抑制・病気予防に役立つ |
βカロテン | 皮膚や粘膜を健康に保つ |
ビタミンC | 免疫力をアップさせ、丈夫な体をつくる |
カリウム | 余分な塩分を排出し、高血圧を予防する |
フラボノイド | コレステロールを低下させ、血行をスムーズする |
犬にとってのトマトの適量は?
水分が豊富なトマトは、与えすぎると下痢や嘔吐を引き起こす可能性があります。
普段与えているドッグフードには犬に必要な栄養が十分含まれているため、トマトはおやつやご褒美として与えるようにしてください。
トマトを与えるときは、以下の量を目安にしましょう。
超小型犬 (2kg以下) |
ミニトマト1/2~1個 |
小型犬 (10kg以下) |
ミニトマト1~2個 |
中型犬 (20kg以下) |
ミニトマト2~4個 |
大型犬 (20kg以上) |
ミニトマト4~6個 |
犬にトマトをあげるときの注意点
犬にトマトを与えても問題ありませんが、安心して与えるために知っておきたいポイントがあります。
ここからは、犬にトマトをあげるときの注意点を解説します。
赤く完熟したものを与える
完熟していない青いトマトには「トマチン」という有毒物質が多く含まれています。
トマチンは完熟するとほとんどなくなるため、赤く完熟したトマトを与えるようにしてください。
トマチンによる中毒を起こすと、赤血球が破壊されたり、下痢や嘔吐になったりする可能性があります。
また、重症化すると死亡してしまう可能性もあります。
体重50kgの人間の致死量は、未熟なトマト34個とされています。
つまり、体重5kgの犬は未熟なトマト3個で致死量に達してしまうため、注意が必要です。
へた・葉・茎・花は与えない
トマチンは、トマトのへたや葉、茎、花にも多く含まれています。
犬には絶対に与えないようにしましょう。
中毒を起こすと以下のような症状が現れます。
- 下痢
- 嘔吐
- 歯ぐきの色が白っぽくなる
- ぐったりする
トマトのへたや葉、茎、花を食べてしまった場合は、できるだけ早く病院を受診しましょう。
その際はトマトの葉や茎など、食べたものと同じものを持参し、食べた量と時間も伝えられるようにしてください。
また、犬はトマトの種や皮を消化するのが難しいため、消化されずに便として排出されることがあります。
そのまま与えても健康上の問題はありませんが、消化不良が気になる場合は、取り除いて与えるのがおすすめです。
アレルギーに注意
トマトには微量のタンパク質が含まれているため、アレルギーを引き起こす可能性があります。
アレルギーの症状としては、下痢や嘔吐、かゆみなどがあります。
犬がアレルギーを持っている可能性があるので、初めて与えるときは注意しましょう。
初めてトマトを与えるときは、少量にして、他の新しい食べ物は与えないようにしてください。
万が一、アレルギーを起こしても重症化が抑えられますし、原因を特定しやすくなります。
犬にトマトを与えても大丈夫だが危険な部位に注意しよう
栄養価が豊富なトマトは犬に与えても問題ありません。
老化防止や免疫力アップ、高血圧の予防など、トマトには嬉しいメリットがたくさんあります。
しかし、未熟な青いトマトやへたには「トマチン」という有毒物質が含まれるので、食べさせないように注意してください。
また、トマトは水分が豊富なため、与えすぎてしまうと下痢を引き起こす恐れもあります。
愛犬がいつまでも元気でいられるように、適量を守ってトマトを与えるようにしましょう。
まとめ
- 犬にトマトを与えても問題はない
- トマトに含まれる栄養素とメリットは「老化防止に役立つリコピン」「皮膚や粘膜を健康に保つβカロテン」「免疫力をアップさせるビタミンC」など
- トマトは水分が豊富なので、与えすぎると下痢になる可能性がある
- 未熟な青いトマトやへた、茎には「トマチン」という有毒物質が含まれているので与えないようにしよう
- アレルギーを引き起こす可能性もあるので、初めて与えるときは少量にしよう