みなさんはドッグフードをどのように保管していますか?ドッグフードは愛犬が毎日食べる主食だからこそ、可能な限り美味しい状態で食べてほしいものですよね。そのためにも、ドッグフードの正しい保管方法を知っておくことをおすすめします。
ドッグフードを保管している環境や状態によってドッグフードの質や味が大きく変わってくることがありますので、今回はドッグフードの正しい保管方法や、ドッグフードを保管する時に役立つ便利な保管グッズをご紹介させていただきます。
ドッグフードは保管方法が重要! 気をつけないと命の危険も
ドッグフードは犬にとって重要な食べ物です。当たり前のことではありますが、食べ物なので腐ってしまうこともあるということを理解しておきましょう。
まずは管理方法が甘かった場合に起こり得るトラブルについて紹介させていただきます。
ドッグフードに発生する「小さな虫」
米びつやインスタントコーヒーの中に、小さな虫が大量発生していたという経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。その正体は「コクゾウムシ」や「ノシマダラメイガ」などの虫なのですが、ドッグフードにも発生してしまうことがあります。
これらは、小さな隙間からでも虫が入ってしまう可能性がありますので、細心の注意が必要となります。備え付けのジップロックをきちんと閉じたり、密閉できる容器に収納するなどして、虫が湧いてしまわないように心がけましょう。
添加物がたっぷりのドッグフードには虫が寄り付かないこともあるようですが、虫も寄り付かないということは犬にとっても有害な可能性があるかもしれません。添加物が一切使われていない安全な自然派フードほど、雑な管理方法では虫が湧きやすくなってしまいますので、しっかりした環境で保存するようにしましょう。
なお、コクゾウムシやノシマダラメイガは毒や針を持っていないので、人や犬が食べてしまっても害があるわけではありませんのでご安心ください。
さすがに、虫が大量発生したドッグフードを大切な愛犬に食べさせる方は少ないと思いますが、まだコクゾウムシやノシマダラメイガが1〜2匹迷い込んできた程度のドッグフードであれば、飼い主さんが虫だけ取り除いてあげれば、そのまま食べさせても問題ありません。
ただし、ハエの幼虫である蛆虫などは、何らかの害を及ぼす菌を保持している可能性もありますので、虫の種類が特定できないような場合は、直ちに処分した方が賢明と言えるでしょう。
食べてしまうと命取りにもなる「カビ」
一般的にカビというと、パンやミカンの表面に現れる緑のカビや、お風呂場などで見られる黒カビなど、カラフルなものを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
実は、目に見えているカビはほんの一部で、目には見えないカビの胞子がドッグフードに根を張っている可能性があります。
とくにドッグフードは人間が口にしないため、なかなかカビの繁殖に気づくことができません。さらに、安価なドッグフード特有の人工的な匂いに紛れて、カビの匂いに気がつきにくいというのも危険なポイントでしょう。
温度や湿度が高い場合はカビが繁殖しやすい環境になっていますので、正しいドッグフードの保管方法を行うように心がけましょう。
「カビといっても下痢するくらいでしょう?」と考えている飼い主様は、その考え方は危険かもしれません。何年も前のアメリカでの話ですが、カビ毒の一種である「アフラトキシン」によって汚染されたドッグフードを食べた犬が20匹以上も亡くなってしまうという、悲しい事件が報道されたこともありました。
少しもったいない気もしてしまうかもしれませんが、少しでもドッグフードの様子がおかしいと感じた場合は、ドッグフードは処分してしまった方がいいかもしれません。
意外と危険なドッグフードの「酸化」
ドッグフードの中には、犬の食いつきをよくするために、ドッグフードの表面に油が塗られている製品があります。一般的にはオイルコーティングと呼ばれているのですが、たんぱく質が少なくて栄養分が少ない安価なドッグフードほど、犬の食いつきをよくするためにオイルコーティングされる傾向にあるようです。
この油分が空気に触れることで酸素と結合し、ドッグフードが酸化していきます。
意外に思うかもしれませんが、実は「ドッグフードの酸化」も意外と怖いものなのです。
ドッグフードの油分が酸化することで、栄養素の吸収が阻害されるようになり、ドッグフードを食べている犬に嘔吐や下痢などの症状が現れたり、適量を食べているはずなのに上手く栄養摂取できずに栄養失調になってしまう可能性もあります。また酸化にはいくつかの段階があり、進行するとアルデヒドなどの有害物質に変わっていきます。ここまで進むと血球の破壊や内臓系の機能不全などの障害がでてしまう恐れもあります。
ドッグフードが酸化してしまうのを防ぐために、人工的な酸化防止剤や保存料が使われている場合もありますが、酸化しないから安全というわけではありません。酸化防止剤や保存料には発ガン性物質などの有害物質が含まれていますので、たとえ開封したばかりの新鮮なドッグフードでも、大切な愛犬のからだに害を及ぼしてしまう危険性があります。
愛犬の健康を考えるのであれば、無添加で安全なドッグフードを正しい保管方法で管理するのが一番安心と言えるでしょう。
>>>ドッグフードの保管や賞味・消費期限についてさらに詳しく知りたい方は併せてコチラもご覧ください!
関連記事:ドッグフードの賞味期限は未開封・開封後問わず守らなければ危険?安全?
ドッグフードの保管で気をつけること【ドライフード編】
ドライタイプのドッグフードを保管する際には、どのようなポイントに気をつける必要があるのでしょうか。
開封後は「完全密封」で保管が鉄則
ドッグフードは開封した瞬間から酸化が始まります。外気に触れることで味や香り、栄養などドッグフードの品質を低下させてしまいますので、それを防ぐためにもしっかりと密閉することが大切です。
空気に触れさせないように完全に密閉できる容器などに入れると、酸化するスピードを緩やかにすることができます。ドッグフードは開封するとだいたい1カ月以内に消費することが推奨されていますが、密閉している状態とそうでない状態では、品質の劣化にかなりの差が出るでしょう。
愛犬に美味しくドッグフードを食べてもらうために、開封後は完全に密封できるような方法でドッグフードを保管しましょう。
完全に密閉できる保管方法としてドッグフードディスペンサーやフードストッカーなどにドッグフードを保管することを推奨します。その他にも密閉できる袋などに小分けに入れて保管することがおすすめです。
日光と高温多湿を避けてドッグフードを保管
ドッグフードを保管する際のポイントとして押さえておきたいのは、暗くて涼しい場所に保管することです。
さきほど紹介したようにドッグフードは開封した瞬間から空気に触れることで酸化が始まってしまいますが、光が当たることによって、さらに酸化を進めてしまうことがありますので、直射日光のあたらない冷暗所にドッグフードを保管するようにしましょう。
また、涼しい場所と言えば冷蔵庫が思い当たりますが、ドライタイプのドッグフードは冷蔵庫での保存には適していません。ドライフードを冷蔵庫で保存してしまうと、出し入れをする際の温度差でドッグフードの劣化を早めてしまうことがあります。さらに、ドッグフードに温暖差が生じてしまうと結露がつくことがあり、そこからカビが発生することもあります。
夏場の異常に暑い環境でもない限りは、冷蔵庫での保存はおすすめできません。また夏場でも、エアコンが効いた部屋など、できる限り自然に近い温度の場所での保管をおすすめします。
>>>空気や光を遮断するアルミ素材の袋で安心な無添加のドッグフードが気になる方はコチラ!
商品紹介:無添加なのに開封後1ヶ月保管できる総合栄養食ドッグフード『このこのごはん』
ドッグフードの保管で気をつけること【ウェットフード編】
ウェットタイプのドッグフードを保管する際には、どのようなポイントに気をつける必要があるのでしょうか。
基本的には使い切って保管はしないように
ウェットタイプのドッグフードは、缶詰やレトルトパウチに入れられているものが多いため、未開封の場合はとても長持ちする製品が多い傾向にあり、ドライタイプのものと同じく一度封を開けるとその瞬間から酸化が始まります。
しかし、ウェットタイプのドッグフードはドライフードとは違い、水分をたくさん含んでいるので、開けた瞬間からカビや雑菌が繁殖しやすい状態へと変わってしまいます。できる限り1日で消費するようにしてください。
もしドッグフードを保管したいなら冷蔵庫へ
ウェットタイプのドッグフードは、ドライタイプのドッグフードとは違い水分をたくさん含んでいるため、常温で保管しているとカビや雑菌が繁殖してしまいます。ウェットタイプのドッグフードは、開封後は1回きりで使ってしまうのが理想的なのですが、もしも2回以上に分けて使いたいのであれば、カビや雑菌が繁殖しないために冷蔵庫に入れて保存するようにして、最悪でも翌々日までには使い切るようにしましょう。
また、一度口をつけてしまったドッグフードは、保管の際におくら密封や冷蔵庫保存をしたとしても、どんどん雑菌が繁殖してしまいます。それを愛犬に与えるのは大変危険な行為ですので、いくらもったいなくても食べ残しは残さずに捨てるようにしてください。
>>>ウェットタイプのドッグフードについて紹介した記事ならコチラもおすすめです!
関連記事:ウェットタイプのドッグフードを与える前に知っておきたい事
ドッグフードの保管に役立つおすすめグッズ
ドッグフードを保管する際には、直射日光の当たらない涼しい場所に保管するというのが絶対条件になってしますが、いかに外気に触れさせないかというのも大きなポイントになります。では、その酸化を防ぐためにはどういったものを使って保管をすれば良いのでしょうか。
ここではドッグフードの酸化を防ぐために、あると便利なグッズをいくつかご紹介していきます。
ジップロック(食料保存袋)
私たちが生活していく中で食品の保存によく使うジップロック(食料保存袋)は、ドッグフードを保管する際にもあるととても役に立つグッズになっています。ジップロックにドッグフードを入れ、空気を抜いて封を閉じると、空気に触れさせることなくドッグフードを保管することができます。
なお、袋の詰め替えの際や毎日の給餌の際には空気に触れてしまいますので、1〜2キロくらい入った大きめのドッグフードを購入しているという方は、大きなジップロックの袋にドッグフードを全て詰め替えて保管するのではなく、小さな袋にドッグフードを小分けにして保管する方法をおすすめします。
袋どめクリップ
もともとジップロックが付いていないドッグフードを保管する際に活用したいのが、袋どめクリップです。袋どめクリップとは、開封してしまったお菓子や食品の袋を、クリップで挟むことで封をすることができるアイテムで、ドッグフードを保管する際にも役に立つとても便利なグッズです。最近では100円均一ショップでも手軽に購入することができますので、今すぐに試せるドッグフード保管方法なのではないでしょうか。
開封したドッグフードの袋を袋度止めクリップを使って止めると、袋の中に空気が出入りしなくなるので、外気に触れさせることなく袋のままドッグフードを保管することできて楽ちんなアイテムです。
シリカゲル
ドライタイプのドッグフードの保管に限りますが、ドッグフードと一緒にシリカゲルを入れておくと良いでしょう。シリカゲルは食品に安心安全に使うことができる乾燥剤のことで、お煎餅などと一緒に入れられている、半透明もしくは青やピンクなどの色がついたの小さな粒状の乾燥剤です。
ドッグフードを保管する際にシリカゲルを一緒に入れておくと、ドッグフードの大敵となる湿気を防いでくれる役割を果たしてくれます。湿気を防ぐということは、ドッグフードの酸化やカビの繁殖などを防ぐことができるため、長く安心してドッグフードを保管しておくことができます。
また、シリカゲルはこまめに天日干しをすることで再利用することができるので、一度用意してしまえば何回でも繰り返して使うことができるので、経済的なドッグフード保管グッズとも言えます。
>>>ドッグフードを保管するなら専用の保管容器を使ってみてはいかがですか?気になる方はコチラ!
関連記事:ドッグフードの保存場所や保存方法は?おしゃれで真空状態にもなる保管容器17選もご紹介
ドッグフードは保管方法でずっと美味しく新鮮に保てる!
今回はドッグフードの保存方法やあると便利な保管グッズなどをご紹介していきました。ドッグフードの保管方法によっては、愛犬が体調を崩してしまうことも起こりかねます。また今回ご紹介した便利グッズを使ってドッグフード保管するだけでもドッグフードの品質は維持できます。
大切な愛犬にドッグフード美味しくを食べてもらうためには、私たち人間の食べ物と同じようにしっかり考えて保管してあげることが重要です。家族の一員であるわんちゃんに健康で楽しい毎日をおくってもらうためにも、私たち飼い主がしっかりドッグフードの保管を行なっていきましょう。