可愛い愛犬にはいつまでも元気でいてもらいたいですよね。
愛犬の健康維持のためには、健康的な体重を維持することが大切。
人間と同じく犬の肥満は万病のもとであり、放置しておくと関節疾患や糖尿病、心血管疾患などを引き起こしてしまうかもしれません。
しかし、食べるのが大好きな子や運動が苦手な子の場合、体重管理が思うように進まないこともあるでしょう。
今回の記事では、犬のダイエット方法を知りたい飼い主さんのために食事(フード)でダイエットさせるための方法や効果的な運動のポイントを解説していきます。
ぜひこれから紹介していく方法やダイエットレシピを参考に、愛犬との健康的なダイエットをはじめてみてください。
1.【食事編】愛犬をダイエットさせる方法
愛犬をダイエットさせるには第一に、毎日の食事を見直すことが大切。
犬種の理想体重を120%以上超え、かつ体脂肪率が35%以上であれば肥満です。
また、腰や腹のくびれがわかりにくい、腹部や背中周りに大量の脂肪があるといった体型も肥満体型と考えて良いでしょう。
もし愛犬が太ってきたら、健康面に影響が出る前に計画的に食生活を変えていきましょう。
ここからは、食事でダイエットする方法について解説するので参考にしてくださいね。
1-1.食事回数を何度かに分ける
食事が大好きなワンちゃんの場合、急に食事量を減らすとかえってストレスになる危険性があります。
無理せず食事量を減らすには、食事回数を何度かに分けるのがおすすめです。
1回の量が少なくても食事回数が多ければ、空腹を我慢することなく食事量を減らすことが可能です。
1-2.低糖質低脂肪を心がけ必要な栄養素は減らさない
愛犬のダイエットは人間と同様、低糖質低脂肪が基本です。
しかし、だからといって必要な栄養素まで減らしてはいけません。
体を動かし体脂肪の燃焼にも役立つ『タンパク質』や『アミノ酸』、健康維持のために必須の『ミネラル』『ビタミンC・E』『ナトリウム』『カリウム』といった栄養素はバランスよく与えることが重要です。
1-3.ダイエット用ドッグフードやダイエットレシピに変える
主食をダイエット用ドッグフードやダイエットレシピに変えるのもおすすめです。
量を単純に減らすよりも、量はそのままでカロリーが減らせるダイエットフードのほうが愛犬にとっても満足度が高いです。
また、小型犬用や成犬用、シニア犬用など、犬の年齢やサイズにあわせたフードを選ぶことも大切。
味に敏感なワンちゃんの場合、急にダイエットフードに切り替えると食べないかもしれません。その場合、今までのフードに少しずつ混ぜながら割合を増やしていくと良いでしょう。
1-4.低カロリーなおやつに変える
普段の食事量が普通であっても、おやつを食べ過ぎていれば太って当たり前です。
おやつが大好きなワンちゃんの場合は、低カロリーなおやつに切り替えていくのがおすすめです。
市販品以外でも、鶏のササミやゆで野菜などもおやつ替わりになります。
頻繁に欲しがるときは、1回のサイズを小さくしてあげてくださいね。
1-5.食事の量を減らす
ワンちゃんが太る原因は圧倒的に食べ過ぎが原因です。
ダイエットさせたいなら、食事量を減らすことはマストといえるでしょう。
主食量は多すぎていなかったか、ペットフードや間食を与えすぎてはいなかったかをぜひ見直してみてください。
また、ダイエットを成功させるには家族全員で協力することが大切です。
食事の必要量を家族全員で共有し、一人ひとりが好き勝手に与えないよう気をつけましょう。
2.【運動編】犬のダイエットを成功させるコツ!
愛犬のダイエットには、食事に加え運動が重要な柱となります。
たくさん体を動かせば、必要以上に食事を減らさず健康的に痩せることができるでしょう。
ここでは、ダイエットに必須の運動量の増やし方を紹介していきます。
2-1.毎日散歩させる
ワンちゃんの中には、散歩があまり好きでない子もいるでしょう。
とくに太っている犬は、外出が億劫になってしまうものです。
しかし、犬の運動の基本は毎日の散歩。
散歩の時間を毎日のスケジュールに組み込み、しっかり散歩に連れていくことをおすすめします。最初は無理のない範囲からはじめてみてください。
2-2.散歩コースや散歩方法を見直す
散歩での運動量を増やすために、散歩コースや散歩方法を見直すのもおすすめです。
単純に散歩の距離を伸ばすのはもちろん、坂道や階段のあるコースにすれば距離を変えなくても消費カロリーを増やすことができます。
2-3.散歩の時間を見直す
犬種によって必要な運動量は違うため、それぞれのワンちゃんに合った運動時間を確保することが大切です。
大型犬なら1時間程度、中型犬は30分、小型犬なら10分程の運動が1日に必要な最低限の運動量です。
この時間より少ないようであれば、適正な運動時間が確保できるよう心がけましょう。
ただし、犬の年齢や体調にあわせて無理させないことも大切です。
2-4.自宅でも遊べる環境を作る
冬場のように、毎日散歩に行くことが難しい場合もあるでしょう。
そのような時期にも運動量を確保できるよう、自宅でも遊べる環境を作ってあげることが大切です。
スペースがなくても、ロープの引っ張り合いのような遊びでカロリーを消費させることができます。
わんちゃんが楽しく遊べるおもちゃを活用して、自然に運動量が増える環境を作ってあげましょう。
2-5.ドッグプールを利用する
肥満度が高いワンちゃんだと、急な散歩が体に負担をかけてしまう可能性があります。
そんな場合はドッグプールでの運動がおすすめです。
水の中の運動であれば、関節や腰に負担をかけず体を動かすことができます。
ドッグプールは動物病院やドッグサロンなどにあるので、まずはそのような施設に相談してみてください。
3.そもそも肥満の原因って?
ダイエットを成功させるためには、肥満の原因を知ることが大切です。
愛犬が肥満になった原因を理解して、適切な対処をしてあげましょう。
3-1.飼い主が原因の場合
愛犬が太ってしまう原因のひとつに、飼い主が大きく関わっているケースがあります。
『食事やおやつをあげすぎている』、『散歩の回数が少ない』など、飼い主側の管理が行き届いていないせいで、愛犬が太ってしまうことも多いです。
必要な食事量と運動量をしっかり把握し、愛犬の健康を守るのは飼い主の務めだという自覚を持つことが大切です。
3-2.病気が原因の場合
『甲状腺機能低下症』や『副腎皮質機能亢進症』といった病気が肥満の原因になることもあります。
これらの病気は基礎代謝や食事量に影響するため、体重増加につながりやすいのです。
また、これらの病気以外でも腹水や肝臓の肥大のせいで太って見える場合もあります。
太ってきたのと並行して、元気がない、飲水量や尿量が増えたといった症状があれば、すぐにお医者さんに相談するようにしましょう。
3-3.体調の変化が原因の場合
隠れた病気や去勢・不妊手術といった体調の変化が肥満の原因になることがあります。
とくに去勢・不妊手術後は基礎代謝が低下し、どんなワンちゃんでも太りやすくなります。
術後太りやすくなったと感じたら、獣医師と相談しながら食事量等を決めていくと良いでしょう。
4.【手作りレシピも紹介】犬のダイエットにおすすめの食材!
犬のダイエットには食事を見直すことが必須です。
とはいえ、どんなごはんを与えればいいのか…と悩んでいる飼い主さんもいるでしょう。
ここでは、ワンちゃんも満足しやすいおすすめのダイエット食材・レシピを紹介します。
4-1.ダイエット野菜『キャベツ』
愛犬にダイエット食を作るなら、低カロリーで食物繊維豊富な野菜がぴったりです。
とくに『キャベツ』は生でも加熱しても使えるおすすめ食材。
カルシウムや鉄分を豊富に含んでおり、免疫力向上に役立つビタミンC・Kも入っています。
ただし、犬の肝臓に負担をかける『βカロテン』や甲状腺ホルモンの分泌を妨げる『ゴイトロゲン』も含まれているので、与えすぎには注意しましょう。
【おすすめレシピ】犬用コールスロー
(材料)
- キャベツ1枚
- 犬用ダイエットハム 2切れ
- 無糖ヨーグルト スプーン1杯
- キャベツと犬用ハムを食べやすい細切りにする
- スプーン1杯の無糖ヨーグルトを加え、混ぜたら20~30分置く
- 味がなじんでしんなりしたら出来上がり
4-2.かさ増しにおすすめ『豆腐』
ヘルシー食材である豆腐は犬のダイエットにぴったりです。
エネルギー源であるタンパク質が豊富で低カロリー、さらに抗酸化作用の高い『サポニン』や循環器系疾患予防効果のある『イソフラボン』、コレステロールの低下に効果が期待できる『リノール酸』といった犬の健康に役立つ栄養素が含まれています。
ただし、食べ過ぎると大豆アレルギーのリスクが高まるので、ワンちゃんの様子を見ながら少量づつ与えるようにしましょう。
また、豆腐に含まれるカルシウムが尿管や腎臓に結石を作る可能性もあるため、腎臓が弱っているワンちゃんには与えないほうが無難です。
【おすすめレシピ】豆腐と卵のスープ
(材料)
- 絹ごし豆腐 1/2丁
- 卵1個
- 小松菜1株
- 片栗粉 小さじ2
- ショウガすりおろし 小さじ1
- 水400㏄
- 小松菜を洗ったら耐熱容器に入れ、レンジで2~3分程加熱する
- 鍋に水とすりおろしたショウガ、片栗粉を入れて混ぜながら火にかける
- とろみがついてきたら、賽の目に切った豆腐を加える
- 溶き卵を回し入れ、ふんわりしたら火を止める
- 刻んだ小松菜を入れた器にスープを注げば完成
4-3.高タンパク低カロリーの『ささみ』
高たんぱく低カロリーの鶏ささみは、食べ応えがあるため食いしん坊な肥満犬のダイエット食品にぴったりです。
主食に混ぜたりおやつに出したりと、活用しやすいのもメリットでしょう。
ただし、食べ過ぎると腎臓に負担をかけるので与え方には注意が必要です。
生の鶏は食中毒が起こりやすいので、加熱したものを与えるようにしましょう。
【おすすめレシピ】手作りチキンジャーキー
(材料)
- 鶏ささみ 適量(※味付けはしない)
- ささみを5㎜~1㎝くらいの厚さに切る
- カットしたささみを包丁の側面で押し付け、平たく伸ばす
- クッキングシートにささみを並べ、120度のオーブンで45分、さらに裏返して15分焼けば完成
犬ダイエットを成功させるカギは飼い主!
愛犬は少しくらい太っていても可愛いですが、健康的に長く生きてもらうためには、太り過ぎには注意が必要です。
犬の肥満は関節や腰に負担をかけるだけでなく、心臓病や糖尿病といった深刻な病気を引き起こす可能性があります。
犬のダイエットには食生活と運動習慣の見直しがカギとなります。
普段からおやつを与えすぎていなかったか、運動不足ではなかったか、家族全員で情報を共有しながら改善を目指しましょう。
また、食生活や運動不足以外でも、病気や去勢・不妊手術が原因で太ってしまうこともあります。
愛犬の様子に変化があれば、獣医師に相談しながら適切な対応をとることをおすすめします。
決して無理はさせずに、愛犬のペースや体調にあわせながら健康的にダイエットを進めるようにしましょう。
まとめ
- 犬の肥満はさまざまな病気を引き起こすリスクがある
- 愛犬をダイエットさせるには、食事回数やドッグフード・おやつの内容など、食生活を見直すことが大事
- 犬のダイエットには運動が重要!毎日の散歩や家での遊びを工夫してたくさん体を動かそう
- 犬の肥満原因には、食事量や運動量、病気、体調の変化などがある
- 愛犬に無理なくダイエットさせるために、ヘルシーで低カロリーな野菜や鶏ささみを上手に活用しよう