人間と同じように、犬も欲求不満や不安が積み重なるとストレスを感じることがあります。
ストレスは問題行動の多さや体調不良にもつながるため要注意です。
この記事では、愛犬のストレスサインや原因、ストレスを発散させる方法について解説します。
ぜひ散歩や遊び、コミュニケーションを通して、犬のストレスを上手に解消させていきましょう!
愛犬のストレスが溜まっているサイン
わんちゃんは不安が多いときや退屈なとき、体のどこかに違和感を覚えているときなどにストレスを感じやすく、行動を通して不満や違和感を訴えてくることがあります。
ここでは、犬がストレスを感じている時のサインを紹介します。
ただし、以下のストレスのサインが全てではないので、普段からよく観察して異常行動がないか確認しましょう。
軽度のストレスのサイン
軽度のストレスのサインとしては以下が挙げられます。
- あくびをする
- 尻尾が下がっている
- 耳がペタンとなる
- 目を合わせない
- 足をなめる
- 口の周りをなめる
- 顔や体を背ける
- 小さく震える
- 床のにおいを嗅ぐ
これらの行動は、犬が不安や緊張を覚えたときに出ることがあります。
普段から出る行動の場合もあるため、見分けるのは難しいかもしれません。
「普段はなめない場所をやたらなめる」「たっぷり寝たあとなのにあくびをする」など、普段の行動との違いで判断するといいでしょう。
中度のストレスのサイン
中度のストレスを感じているサインは以下の通りです。
- 吠える
- 唸る
- 威嚇する
- 人や物に噛みつく
- 逃げたり隠れたりする
- 破壊行為
- 呼吸が激しくなる
中度のストレスを感じている場合は、明らかな問題行動が出るようになります。
攻撃的な態度を取ったりパニック状態に陥ったりすることもあります。
こうした行動が見られるなら、愛犬はかなりの緊張状態に陥っているといえるでしょう。
重度のストレス
重度のストレスを感じている場合、精神的な疾患が出るようになります。
- 食欲不振
- 下痢や嘔吐
- 無気力になる
- 異常に身体をなめる
- 体毛が著しく抜ける
- 痙攣発作がおこる
- 異常行動をする(ひたすら尻尾を追う、誤飲や誤食、自傷行為など)
普段とは全く違う状態になり、消化器系や精神面に異常が見られた場合、重度のストレスを感じているサインです。
こうした症状が出た時は、すぐに病院に連れていきましょう。
ストレスが溜まってしまう原因
続いては、犬のストレスが溜まってしまう原因をいくつか解説します。
運動不足
運動不足になると、犬はストレスを感じてしまいます。
犬は運動が大好きであり、体を動かすことがストレスの発散に繋がるからです。
犬が散歩から帰りたがらなかったり、飼い主に遊びを要求したりする場合は、運動不足によるストレスを感じているのかもしれません。
散歩の時間や頻度は足りているか、もう一度確認してみましょう。
栄養や水分不足
栄養や水分不足も、犬がストレスを感じる原因になります。
普段からご飯や水を与えていても、その子に合った量や種類でなければ栄養や水分が不足してしまうこともあります。
特に水を勢いよく飲んだり鼻や舌が乾いていたりする場合、水分が足りていない可能性があるので気をつけましょう。
環境の変化
犬のストレスが溜まってしまう原因として、環境の変化も挙げられます。
飼い主のライフスタイルが変わって留守番する時間が長くなったり、ペットや赤ちゃんなど新しい家族が増えたりすると、慣れない環境への不安でストレスを感じてしまいます。
環境の変化が起きる場合は、犬がストレスを感じていないかチェックしてあげるといいでしょう。
スキンシップが足りていない
スキンシップが足りてないのも、ストレスを感じる原因です。
忙しさで愛犬にかまえていなかったり、作業に没頭して愛犬の呼びかけを無視してしまったりすると、寂しさや孤独感でストレスを抱えてしまうでしょう。
飼い主にかまってもらえない寂しさから「家の物を壊す」「無駄吠えが増える」などの問題行動に出てしまうことも少なくありません。
ストレスを発散させるオススメのストレス解消法
わんちゃんのストレスを発散させてあげるには、わんちゃんが大好きな「散歩」や「遊ぶ時間」を活用するのが一番です。
おすすめのストレス解消法をご紹介するので、ぜひ試してみてください。
お散歩や遊びは十分に時間をかけてあげましょう!
犬のストレスを発散させるために格好の機会となるのが「お散歩」の時間です。
犬は遊ぶこと、運動すること、探索することへの欲求が高く、これらのどれかが足りないと欲求不満となってストレスをためやすくなります。
仕事や家事が忙しいと犬と一緒にいる時間をつい削りがちですが、できることは工夫して、お散歩や遊びに十分時間をとってあげましょう。
スキンシップの時間を大切に!
スキンシップは愛犬とのコミュニケーションや健康チェックに役立つだけでなく、ストレスを解消させてあげることにもつながります。
テレビを見ている時間や家族とのんびり過ごしている時間などを利用して、スキンシップをたっぷりとってあげましょう。
栄養バランスを見直す
犬の栄養バランスを見直すのも効果的です。
栄養バランスの整ったご飯を与えれば心身ともに健康になるため、ストレスが溜まりにくくなるでしょう。
5大栄養素である炭水化物、脂肪、タンパク質、ビタミン、ミネラルのバランスが取れている食事を与えてください。
特に、タンパク質は筋肉量や体温調整を保つ効果があるため、重要です。
また、愛犬の年齢や体格に合った量のご飯にすることも忘れてはいけません。
食事だけでなく水分も必要になるため、常に新鮮な水を用意し、ご飯の水分量にも注意しましょう。
ガムや噛むおもちゃを与える
犬は、噛むことでストレスを発散することができます。
なので、留守番中はガムや噛むおもちゃを与えるといいでしょう。
孤独感が抑えられてストレスを感じにくくなる他、噛むことで歯石予防の効果もあります。
ただし、愛犬に合ったサイズや硬さの物を選ばないと、誤飲や破損によりケガをすることがあるので気をつけましょう。
生活環境を整えてあげる
生活環境を整えれば、ストレスが溜まりにくくなります。
ハウスを常に清潔にしたり犬にとって快適な室温を維持したりと、犬が過ごしやすい環境を作りましょう。
また、愛犬のにおいがついたタオルを用意してあげると、犬がリラックスできるためおすすめです。
まとめ
犬は、ストレスを感じると問題行動を起こしてしまうことがあります。
最悪の場合は心身に不調をきたすこともあるため、ストレスを解消したり予防したりすることが大切です。
愛犬がストレスを感じていないか細かくチェックし、ストレスを感じている場合は適切に対処しましょう。
また、重度のストレス症状が出ている場合は、すぐに動物病院に連れていくことも忘れてはいけません。