【専門家監修】犬が車酔いする理由とは?実際に行っている車酔い対策を飼い主にアンケート調査! 【専門家監修】犬が車酔いする理由とは?実際に行っている車酔い対策を飼い主にアンケート調査!

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【専門家監修】犬が車酔いする理由とは?実際に行っている車酔い対策を飼い主にアンケート調査!

愛犬とのお出かけや旅行で、車を使う飼い主さんは少なくないでしょう。

しかし、中には、車に乗ると体調が悪くなってしまうわんちゃんもいます。

車酔いしてしまうわんちゃんには、どのような車酔い対策が効果的なのでしょうか。

今回は、犬の車酔いの実態を明らかにするために、犬を飼っている200人の方を対象にアンケート調査を実施しました。

車酔いの症状や原因実際に飼い主さんが行っている対策についてまとめたので、ぜひ参考にしてください。

 

愛犬の車酔いを経験したことがある飼い主は約半数

まずは、犬を飼っている200人を対象に、「愛犬が車酔いをした経験はありますか?」と聞いてみました。

アンケートの結果は以下の通りです。

犬の車酔いを経験した飼い主さんは97人、つまり全体の約半数にのぼりました。

犬の車酔いは、一部の犬に起こる特殊な現象ではないことが分かります。

車を運転する際に、飼い主さんは愛犬の体調管理に気を配る必要があります。

 

車酔いした時の症状は?

次に、先ほどのアンケートで「ある」と回答した97人の方に、愛犬が車酔いをした時にどのような症状が出るか尋ねました。

最も多かったのは「落ち着きがなくなる」で23人でした。

次いで「大量のよだれが出る」(20人)、「嘔吐する」(19人)といった消化器系の症状が多く見られました。

人間の車酔いでは、主に「嘔吐」や「ぐったりする」といった症状が表れますが、犬はそれに加えて「落ち着きがなくなる」や「よだれが出る」といった症状が見られるようです。

これらのサインを見つけたら、すぐに対策を講じる必要があります。

 

犬が車酔いする原因

では、どうして車酔いを起こしてしまうのでしょうか。

ここでは、犬が車酔いする原因を解説します。

 

車の揺れや振動

犬の車酔いは人間と同様、内耳にある三半規管や前庭といった平衡感覚を司る器官が、車の動きや振動によって刺激されることで起こります。

車の動きが、平衡感覚や自律神経の乱れを引き起こし、吐き気やめまいといった酔いの症状につながるのです。

そのため、カーブの多い山道や、頻繁に速度が変化する市街地などでは、特に酔いやすくなります。

 

負担やストレス

犬の車酔いの原因には、乗り物酔いだけでなく、心理的なストレスも大きく関わっています。

車内という慣れない空間がストレスになり、車酔いを引き起こしてしまうのです。

特に、過去に車酔いで辛い経験をしていたり、「車=動物病院」という認識ができていたりすると、不安や緊張を感じて、車酔いを引き起こしやすくなります。

この場合、車酔い対策と並行して、「車=楽しい場所・安心できる場所というポジティブなイメージを作り直す必要があります。

 

車内の匂い

車内の独特な匂い(芳香剤ガソリン排気ガス食べ物など)に敏感に反応して、気分が悪くなる犬もいます。

嗅覚が鋭い犬にとって、強い匂いは大きな負担になる可能性があります。

人間は平気でも、犬が平気とは限りません。

車内に嫌な匂いが残っていないか、今一度確認してみましょう。

 

実際に飼い主が行っている車酔い対策

愛犬の車酔いを防ぐために、飼い主さんはどのような対策を行っているのでしょうか。

続いては、アンケートに寄せられた飼い主さんの車酔い対策を紹介します。

 

酔い止めの薬を飲ませる

  • 事前に犬用の酔い止め薬を飲ませる
  • 動物病院で診察を受け、酔い止め薬を用意してもらっています

アンケートの結果によると、専門家に相談して、薬をもらっている飼い主さんは多いようです。

獣医師の診察を受け、適切な薬と用量を処方してもらえば、犬の車酔いにある程度の効果が見込めるでしょう。

 

食事の間隔を調整する

  • 空腹や満腹を避けるようにしています
  • ​​食事は車に乗る2時間前くらいに済ませておく
  • 出かける2時間前から食べ物を食べさせない

「乗車の2時間前までに食事を済ませる」という対策をとっている飼い主さんもいました。

空腹や満腹は吐き気を引き起こしやすいので、乗車の2〜3時間前までに食事を済ませておくのは効果的です。

また、万が一酔ってしまった場合でも、満腹時に比べて嘔吐物の処理が楽になるというメリットもあります。

 

こまめに休憩をとる

  • 移動距離に関係なくこまめに休憩をいれて、休憩場所で少し散歩をさせる
  • なるべく休憩をはさむ
  • 疲れてそうなら適宜休憩。お水も与える

人間と同様、犬もこまめな休憩によって車酔いの悪化を防ぐことができます。

車から降りて新鮮な空気を吸い、水分補給や軽い散歩を挟むことで、良い気分転換となるでしょう。

犬に車酔いの症状が見られたら、1時間に1回、15分程度の休憩を取り入れてみてください。

 

十分に換気をする

  • 窓を開けて空気を送る
  • 換気をする
  • できるだけ窓を開けて、外の空気を吸わせる

車内のこもった空気や独特な匂いは、犬にとって不快感や吐き気の原因になることがあります。

こまめに窓を開けるか、サーキュレーターを使用して空気の流れを作りましょう。

ただし、窓を開ける際は、愛犬が顔を出しすぎたり飛び出したりしないように、必ずリードやハーネスをつけて、窓の開け幅に注意し、安全を確保することが大切です。

 

安心させてあげる

  • たくさん声をかけてあげながら撫でてあげる
  • バスタオルをあてがい隣に乗って落ち着かせる。
  • お気に入りのおもちゃを持たせる。

声をかけてあげたりおもちゃを持たせたりして、犬を安心させてあげるのもいいでしょう。

車酔いには、不安やストレスといった心理的な要因が大きく関わっています。

実際、アンケートの回答を見ると、犬を安心させるためにいろいろな工夫を凝らす飼い主さんが多いことが分かります。

 

愛犬が車酔いしてしまった時の対処法

飼い主さんが万全の注意を払っていても、愛犬が車酔いをしてしまうことはあります。

そのような場合は、できるだけ早い段階で適切に対処することが重要です。

もし車酔いの初期症状が見られたら、一旦安全な場所に車を停め、愛犬に外の新鮮な空気を吸わせるなどして休憩時間をとるようにしましょう。

犬の車酔いの対策として、犬のストレスを軽減させてあげるのも効果的です。

クレート内に滑り止めマットを敷き、その上にお気に入りの毛布や飼い主さんの匂いがついたタオルやおもちゃを入れましょう。

愛犬が安心できる空間を作れば、ストレスを軽減できます

また、急激に流れる景色による酔いを防ぐために、窓の高さに合わせてサンシェードを設置し、視界を調整するのも有効です。

防音対策として、クレートに吸音マットを貼るのも効果があります。

さらに、万が一の事態への備えも必要です。

車酔いや緊張による嘔吐に備え、ペットシーツやビニール袋、ウェットティッシュなどを常備しておきましょう。

 

車酔い対策をして愛犬とドライブを楽しもう!

今回の調査で、約半数の飼い主さんが愛犬の車酔いを経験していることが明らかになりました。

車酔いの原因には、乗り物の揺れだけでなく、不安やストレスといった心理的な要因も大きく関わっています。

そのため、酔い止めの薬食事調整といった物理的な対策だけでなく、こまめな休憩や十分な換気、そして何より愛犬を安心させるための工夫が非常に重要です。

今回のアンケート結果で紹介した具体的な対策を参考にして、愛犬が安心できる車内環境を整えてください。

適切な対策を講じることで、愛犬のストレスや不安を軽減できますよ。

 

【調査概要】

  • 調査方法:インターネットアンケート
  • 調査対象:成人男性・成人女性
  • アンケート母数:男女200名
  • 実施日:2025年10月9日
  • 調査実施主体:株式会社ゆずず「コノコトトモニ

この記事の監修者

  • 村田 舞

    認定動物看護師

    村田 舞

    トリミングサロンで3年5ヶ月間勤務し、2023年よりペットフードメーカー株式会社ゆずずに勤務、2019年に認定動物看護師の資格を取得。
    わんちゃんのしつけ・健康管理・食事指導などの知識を活かして飼い主さま向けの情報提供や指導に従事。
    これまでの業務経験や多くの飼い主さまと関わってきた経験をもとに、現在もペットとの豊かな暮らしを支援しています。

  • 本村 隆典

    ドッグライフアドバイザー

    本村 隆典

    2020年よりペットフードメーカー株式会社ゆずずに勤務、2022年にドッグライフアドバイザーの資格を取得。
    わんちゃんのしつけ・健康管理などの知識を活かして飼い主さま向けの情報提供や指導に従事している。
    過去にゴールデンレトリーバーと暮らしていた経験をもとに、自社ブランドのドッグフード「このこのごはん」の大型犬向け商品「大型犬のためのこのこのごはん(2025年2月発売)」の商品開発にも携わった。
    これまでの業務経験や多くの飼い主さまと関わってきた経験をもとに、現在もペットとの豊かな暮らしを支援しています。

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