野菜の中でも栄養価が高く人気のにんじんですが、愛犬に与えても大丈夫なのか気になるところです。今回は、そんなにんじんの栄養素や愛犬ににんじんを与える際の注意点など気になる情報についてご紹介いたします。
犬に「にんじん」を与えても大丈夫?
にんじんは、犬にとっても健康な野菜として認められているひとつです。
抵抗力を高めるビタミン類やカロテンなどの犬にとって良い成分が豊富に含まれています。にんじん入りのドッグフードやおやつも多く販売されている程です。
また、にんじんは身体を温める作用のある根菜類なので、これから寒くなる冬にあげるおすすめの野菜です。
にんじんの健康効果
にんじんによる犬の体への健康効果についてご紹介いたします。
にんじんの栄養素は?
緑黄色野菜であるにんじんには、ビタミンA(カロテン)やカリウム、βカロチン、食物繊維などの栄養(成分)が豊富に含まれています。
ビタミン類やβカロチンが豊富なことから免疫力向上や腸内環境の改善、老化防止など犬の健康にとってよい効果が期待ができる野菜となっています。
皮膚・粘膜の健康維持
にんじんに含まれているβカロテンやビタミン類は、体内の酸化を抑えるなどの抗酸化作用や免疫力向上、皮膚や粘膜の健康維持など老化予防にも期待できます。
また、犬は体内のβカロテンを必要な量だけビタミンAへ変換することが出来るため、ビタミンAの過剰摂取の心配がありません。
貧血への効果
にんじんに含まれているビタミン類には、造血効果や血液の酸化を防ぐ効果があります。
その為、栄養を体内に運ぶ大切な働きを十分に行うことができます。
にんじんの正しい与え方と摂取量!
愛犬に1日に与えていいにんじんの量
にんじんは100gあたり約39kcalです。
そのため、愛犬に1日に与えていい量は大きさや年齢、健康状態によって異なりますが、下記の通りです。
- 体重3kgの場合13g
- 体重10kgの場合32g
- 体重20kgの場合53g
程度の少量が目安になります。
ただ注意したいのが、にんじんに含まれている栄養も取り過ぎてしまうと健康に悪影響を及ぼす恐れがあるということです。犬は人間と異なり、絶対に野菜を食べなければいけないということはありません。
もともと野菜に含まれる食物繊維は犬にとっては消化しづらい成分なので、消化不良を起こす恐れも考えられます。
また、にんじんに含まれているβカロテンの取りすぎは肝臓に負担をかけてしまうことがあるため、与える量には注意が必要です。
生のにんじんは避けるべき!茹でたり加熱するのがおすすめ
生のにんじんは消化不良による下痢や嘔吐などの体調不良の原因になってしまう可能性があるため、特に消化する力が弱い小型犬やシニア犬、子犬は必ず「蒸す、茹でる」などの加熱処理をしてあげた方がいいでしょう。
また、生のにんじんに含まれるアスコルビナーゼにはビタミンCを破壊する作用があり、加熱することでその働きを抑えられるので火を通してからあげることをおすすめします。
加熱処理をする事で心配な栄養(成分)も失われにくく、反対にβカロテンなどの栄養(成分)の吸収を高める効果があります。
しかし、私たち人間が食べる料理に入っているにんじんを取り分けて与えることは、犬の身体にとって悪影響を及ぼす野菜も一緒に調理されている場合や、塩分と糖分の過剰摂取となり病気の原因となってしまいます。
にんじんの皮や葉は食べても大丈夫?
にんじんの皮や葉に犬の体に悪影響を及ぼす毒素は含まれていないため与えても問題はないとされています。
しかし、犬の健康に悪影響のある農薬が使われている可能性もあるので、あげない方が無難でしょう。
愛犬ににんじんを与えるときはすりおろしで
愛犬ににんじんを与える際は、丸呑み防止や消化吸収率を上げるためにもすりおろして与えてあげましょう。
また、にんじんはすりおろすことで酵素が2、3倍に活性化されるため、効率良く体内に取り入れることができます。
しかし先述した通り、栄養満点なにんじんも過剰摂取することで愛犬にとっては危険にさらされる場合もあるので、飼い主さんがきちんと管理してあげてくださいね。
にんじんを愛犬に与える際の注意点は?
アレルギーに注意!
約40%の犬がアレルギーをもっていると言われるように、どの子がどんなアレルギーをもっているのかわからないので、初めてにんじんを与えるときは少量からにしてくださいね。
アレルギー症状としてよく報告されるのは嘔吐、吐き気、下痢、かゆみ、腫れ、目の充血などです。
不安な場合は与える前にアレルギーチェックをしておくことをおすすめします。にんじんに限らず食べ物全体のアレルゲンを確認することが出来るため今後の野菜摂取などにも役立ちます。
人間用の加工食品を愛犬にあげるのは避けよう
にんじんジュースやにんじんチップスなどの人間用の加工品は避けましょう。
人間用に製造されている食品は塩や砂糖などの調味量が多く使われているため、犬が食べてしまうと過剰摂取に繋がり病気を引き起こしてしまう原因になってしまいます。
また、飼い主の目の届かないところで食べてしまうことがないよう保存管理に気をつけましょう。
正しく摂取して楽しく健康管理!
今回はにんじんによる体への健康効果や与える際の注意点についてご紹介いたしました。
いつものドッグフードとは別に、栄養補給として愛犬にあげるためにも正しい知識を身につけてあげましょう。
慣れてきたら自身で手作りしてあげるなど楽しみながら愛犬の健康管理を考えてみてはいかがでしょうか?