犬が昔よりも長生きするようになった理由の1つに『食事の質が上がったこと』があります。
ドッグフードは種類も豊富になり、手作りご飯や生肉・生野菜のトッピングを取り入れる飼い主さんも増えてきました。その中でも特に注目されている鹿肉。鹿肉の効果や、与え方の注意点をまとめてみました。
鹿肉はどうして犬にとって良いの?
鹿肉が犬に良いと聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、実際にどんな効果があってなぜ良いのかまでは知らない方も多いかと思います。
愛犬にいつまでも健康で長生きしてほしいと思うのは、多くの飼い主さんが同じです。犬に良い!と聞くと取り入れずにはいられないものですね。そこで鹿肉が犬に良いといわれる理由をまとめてみました。
高たんぱく・低カロリー・低脂質でヘルシー
犬にとって鹿肉が良いという理由に「高たんぱく・低カロリー・低脂質」という3つの点が挙げられます。
鹿肉は脂肪の少ない赤身の部分がほかの肉類よりも多く、そのカロリーは牛肉や豚肉のおよそ3分の1ほどであるといわれています。また低カロリーでありながら、鹿肉に含まれるたんぱく質は牛肉の1.7倍もあります。低カロリーでありながら、犬にとって欠かせない栄養を摂取することができ、更に低脂質なので、ダイエット中の子や高齢の子にも、安心して与えることができます。
たくさんのドッグフードメーカーが鹿肉入りドッグフードを販売するのは、鹿肉が犬にとって最適なお肉だからなのです。
ビタミンBや鉄分もたっぷり!
鹿肉に含まれるビタミンBには皮膚や被毛を健康に保つ効果があるため、皮膚が弱い子にも最適なお肉です。また、鹿肉に含まれている豊富な鉄分のおかげで、鉄分不足を防ぐこともできます。
その他にも、このたっぷりな鉄分は息切れや疲労を予防し、被毛を健康に保つ効果があるなど犬にとって様々なメリットがあります。
傷んでしまった被毛の改善に繋がる成分も!
鹿肉には「不緩和脂肪酸」と呼ばれる、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸という「不飽和脂肪酸」がたくさん含まれています。この「不飽和脂肪酸」は犬の皮膚や被毛にとても良い効果があるのですが、肉類や魚類の中に「不飽和脂肪酸」が含まれている食材はとても少ないのです。
鹿肉は高たんぱく・低カロリー・低糖質でありながら、更に不緩和脂肪酸が含まれているので、皮膚が敏感な子や毛艶が悪くなってくる老犬に最適のお肉といえます。
犬にとって嬉しい効果が鹿肉にはある!
鹿肉は犬にとても良い効果をもたらしていることがお分かりいただけたかと思います。ですが!まだまだ犬に良い効果があるのが、鹿肉なんです。
犬のアレルギーにも鹿肉がいい!
最近になって犬もアレルギーを持つ子が増えてきました。そんなアレルギーを持つ子にも鹿肉をオススメできるのは、鹿のほとんどが自然界で生きていることにあります。
牛肉や豚肉のほとんどは家畜のため、化学薬品などを与えられて育っている可能性があります。そういった牛肉や豚肉を原材料としているドッグフードには、ドッグフード自体に化学物質が含まれていなくてもアレルギーを発症してしまう確率が上がるのです。
ところが、鹿肉に使われる鹿のほとんどは自然界で育っており、食べている餌も自然の中にある草や木の実であるため、鹿肉のドッグフードはアレルギーを引き起こしにくいのです。また、鹿肉に含まれる不緩和脂肪酸には、アレルギーを抑制する効果もあります。すべての犬にアレルギーが出ないわけではありませんが、アレルギーの心配がほかの肉類に比べて少なく、更にアレルギーを抑える効果もあるので、アレルギーを持つ子にもオススメしたいお肉なのです。
ダイエットにも最適なんです!
犬にとって肥満は病気の元でもあり、体重をコントロールすることも飼い主さんの大切な役目です。鹿肉は犬が消化しやすいお肉の一種なので、消化器官に負担をかけることなく消化することができます。
鹿肉には犬には欠かせないたんぱく質が豊富に含まれており、鉄分やビタミンなどの栄養もありつつ、低カロリー・低脂質なので、まさにダイエット向きのお肉といえます。更に鹿肉がダイエット向きなのは、中性脂肪を減らす効果のある「DHA」がたくさん含まれているからでもあります。中性脂肪を減らすことによって、犬に負担をかけることなく健康的にダイエットすることができるのです。
老化予防にも効果的!
愛犬には健康で長生きしてほしいものですが、老いは避けて通れない道です。いつまでも健康で長生きしてもらうためには老化予防をすることも大切です。
鹿肉には、他の肉に含まれるたんぱく質よりも、上質なたくさんのたんぱく質が含まれているので、少量でも十分なたんぱく質を摂ることが出来ます。また、鹿肉は消化吸収もとても良いため、老犬の内臓にも負担をかけることなく安心して摂取できます。更に鹿肉に含まれている「セリン」という成分にはがんを予防する働きがあるといわれています。このセリンには抗酸化作用があるので、老化を促進する活性酸素から犬の体を守る効果もあります。
確認しましょう!生のままで与える際の注意点!
鹿は牛や豚に比べて体温が5~6度高いので、雑菌やウイルスが繁殖しにくいといわれています。そのため生のままでも与えることはできますが、ドッグフードの切り替えと同じように少しずつ生肉に慣らしていかないと、下痢などの体調不良を引き起こしたりしてしまいます。
最初は鹿肉のジャーキーなどをおやつがてら与えてみて、1日様子を見てください。便の硬さや量・普段の様子に変化がないようであれば、時間をかけて徐々にいつもの食事にも鹿肉を取り入れていきましょう。
ジャーキーなどのおやつを与えたときに体をかゆがったり便が緩くなるようであれば、アレルギーの可能性があるので、その場合は速やかに病院で検査してもらいましょう。
うちの子にも!今夜作れる簡単鹿肉レシピ
分量は犬の頭にぴったり入る帽子を目安に、調整してください。スープ食などはスープも含めて帽子に入る量が目安です。
『なめことほうれん草のご飯』
・鹿肉(ミンチ肉がオススメ)・・・大1
・ほうれん草・・・大1
・なめこ ・・・3~4ヶ
を用意して、ほうれん草となめこをみじん切りにしましょう。
鹿肉とほうれん草を軽くフライパンで炒り、なめこは軽く水で洗って水気を取ります。
冷ましてから、それらを混ぜたら完成です!
なめこに含まれる食物繊維は便通をよくするほかにも、糖質の消化を緩やかにするため、血糖値の上昇を防ぎ、肥満を予防にもなります。
またほうれん草に含まれるビタミンEには、血液をサラサラにする効果があり動脈硬化を防いでくれる役目もあります。
『ナスとミックスビーンズのスープ』
・鹿肉・・・大2
・ミックスビーンズ(サラダ用に販売されている味付けのされていない、茹でてあるものがオススメ)・・・大1強
・ナス・・・少量
を用意して、すべて食べやすい大きさにカットします。
少量のお湯で柔らかくなるまで煮込み、このときに出る灰汁は取り除いてください。
柔らかくなったらスープごと冷まして、あげましょう。
豆類にはたんぱく質が豊富に含まれているので、鹿肉とともに与えることでよりたんぱく質を効率よく摂取することができます。
またこのメニューにトマトを足して一緒に煮込むことで、より美味しいご飯にすることもできます。
おやつにぴったり!鹿肉ジャーキー
鹿肉を食べさせてあげたいけど、毎日そんなに時間をかけてあげられない、そんな飼い主さんにオススメなのが、鹿肉ジャーキーです。今回はおうちで作れる鹿肉ジャーキーのレシピをご紹介します。
簡単な作り方をご紹介!
鹿肉・・・作りたい分だけ
① オーブンを150度に温める
② 鹿肉を適度な大きさにカットする(出来上がったときには少し小さくなるので、大きいかな?と思うくらいでも大丈夫です。)
③ カットした鹿肉をキッチンペーパーで、よく水気を取る
④ クッキングシートを敷いた上に鹿肉を並べ、150度で30分ほど焼く
⑤ 裏返してまた30分ほど焼く
これだけで、完成です。
焼き具合がいまいちなときは、焼き時間を少し長めにして調整しましょう。
使っているのは鹿肉だけなので、飼い主さんも安心してあげることが出来ます。
焼いている最中の美味しい匂いに、愛犬もくぎ付けになること間違いなしです。
まとめ
犬にとって、鹿肉がこれほど良い効果をもたらす事を知って驚いた方は多いのではないでしょうか。
大好きな愛犬には、少しでも長く、健康に生きてほしいですよね。今日から食事に鹿肉を取り入れて、愛犬との毎日をより良いものにしていきましょう!