賢くて愛らしい瞳と垂れた耳で室内犬として人気があるキャバリア。キャバリアは昔から室内犬として人気が高く、多くの人から愛されている犬種です。今回はキャバリアの特徴や性格、しつけをする時に注意したいポイントを詳しくご紹介します。
キャバリアの特徴は?
「キャバリア・キングチャールズ・スパニエル」のルーツと歴史
通称キャバリアと呼ばれている犬の正式名称は、キャバリア・キングチャールズ・スパニエルです。この「キャバリア」という名前は「騎士」の意味を持ち、その意味の通り騎士らしくたくましい雰囲気があることから名付けられました。
そして、諸説ありますがキャバリアの祖先は、長い間イギリス王室で愛され続けたスパニエル種です。イングランド王チャールズ1世やチャールズ2世が特に愛したことから、「キングチャールズ・スパニエル」と呼ばれていました。
その後、ヨーロッパでパグなどのマズルが短い犬種が流行し、キャバリアも交配を重ねていくことで一旦は長いマズルが短くなりました。
しかし、1982年に犬種クラブが設立したことよって元来のマズルの長い特徴に戻すために再度交配が行われ、今の「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」に至ります。
キャバリアの身長や体重・毛色の特徴
- 身長や体重は?
- 外見的特徴は?
- 毛色は?
キャバリアは小型犬の中でも比較的大きめで、体長は30cm前後、体重は7kg前後です。体長が体高よりも長く、骨ががっしりとしているのが特徴です。
キャバリアの外見的な特徴としては、くりくりとした大きな目と愛嬌のある口元が特徴です。頭頂部は平坦な形をしていて平たい額から垂れた大きな耳が髪の毛のように両ほほの横に垂れ下がっています。
キャバリアは4つの毛色を持つ犬種です。室内犬に向いていて足元には羽毛のような長い毛が生えています。
キャバリアの主な4つの毛色は下記の通りです。
- ブラック&タン
- ルビー(レッド)
- ブレンハイム(ブレナム)
- トライカラー
ツヤのある漆黒色に明るい色調のタン・マーキングと呼ばれる模様が両目の上・両頬・耳の裏側・胸・脚・尾の裏側にあります。
体全体が明るくて鮮やかな茶色が特徴です。
白地に鮮やかな栗色のマーキングが入っているのが特徴です。
白地と黒地のボディーで赤褐色のマーキングが入った毛色が特徴です。
キャバリアの性格の特徴は?
柔軟性がある
キャバリアは柔軟性のある性格なため、飼い主が静かで大人しい性格の場合は穏やかに寄り添うことができ、体を動かすことが好きな飼い主であれば飼い主と一緒に体を動かすのを楽しむことができます。
社交的で明るく遊び好き
明るく陽気なキャバリアは室内にいる時には大人しく過ごしていますが、外にお散歩に行くといろいろなものに興味を示し、興味を持ったらあっちこっち動き回ります。
そして、社交的な性格でもあるため散歩中に出会った犬たちともすぐに仲良くなります。ただ、散歩中は活発に動き回るので、事故や怪我には注意しましょう。
攻撃性が低い
キャバリアは攻撃性がなく、争いごとを嫌う穏やかな性格が特徴です。小さな子どもや他の犬とも仲良く遊んでくれます。どんな人でもすぐに慣れて仲良くできるので、番犬には不向きな性格だと言えます。
執着心がある
キャバリアは食べ物に対して執着心があるため、散歩などで拾い食いをしてしまわないように注意が必要です。また食べ物に執着心がある分、飼い主が注意してあげないと食べ過ぎて肥満の原因になるので気をつけましょう。
キャバリアの性格の特徴からみる飼い方・しつけ方法
キャバリアは室内飼いに向いている犬種
キャバリアは穏やかな性格で攻撃性も低いため、喧嘩や争いごとを好みません。また愛嬌もあり社交性も高いので、小さな子どもやご年配のご家族とも仲良くしてくれます。人間や他のペットとのコミュニケースションも得意なので、性格的にも室内犬として向いています。
またキャバリアは小型犬で、大型犬に比べると運動量も少なくて済むのでその点からも室内犬に適していると言えるでしょう。
冬に強く夏に弱いキャバリア
キャバリアは寒さに強い一方で、暑さに弱い犬種です。夏はお留守番させる時は熱中症になってしまわないように注意が必要です。お留守番させる時は室内の気温は25℃程度にし、万が一冷房が切れてしまった時のために、冷却マットなど体温を下げれるように準備してあげましょう。
キャバリアのしつけの仕方
素直な性格のキャバリアは初めて犬を飼う人でもしつけがしやすくて飼いやすい犬種です。
ただし可愛いからといって、甘やかせ過ぎてしまうと、次第にわがままをいってくるようになってしまうため注意が必要です。
キャバリアはおやつが好きなので、しつけをする時におやつを使うのがおすすめです。おやつをご褒美として認識させるために、教えたことができたらすぐに大げさに褒めてからおやつを与えるのがしつけをする時にポイントです。褒める前におやつを与えてしまうと、おやつをご褒美として認識しないため注意が必要です。
寂しがりやなキャバリアをいい子にお留守番させる方法は?
キャバリアは寂しがりやな一面もあるので、留守番をさせるには少し時間がかかります。いきなり長時間のお留守番をさせると、いたずらをして家の中がめちゃくちゃになってしまうこともあります。お留守番させる時は支度をしている様子を見せないようにして不安にさせないことが大切です。
一人で家にいたとしても楽しく過ごすことができるようにサークルやゲージにたくさんおもちゃを準備してあげたり、おやつが自動的に出てくるようなお皿を用意してあげておくといいでしょう。
毎日必要は運動量は?
外に散歩に行く場合のキャバリアが1日に必要な運動量は1日2回、30分程度です。キャバリアはもともと遊ぶことが大好きなので室内でも家族を追い回してたりして、しっかり遊びながら運動しています。
特にキャバリアは鳥猟犬を祖先に持っているので、ボールなどのおもちゃを追いかけるような遊びをしながら運動させるといいでしょう。過度な運動は関節を痛めてしまう原因にもなるので注意してください。
キャバリアのケア方法とかかりやすい病気
キャバリアは毎日ブラッシングを行おう
キャバリアは抜け毛の多いダブルコートの犬種なので、毎日のブラッシングが大切です。ブラッシングを怠っていると皮膚病になる恐れがあるので、毎日数かいのブラッシングをしてあげましょう。
また、抜け毛の多い換毛期は毛が抜け替わる他、痒みを伴ったり、愛犬の体調も不安定になることがあるので、注意して観察してあげてくださいね。月に1、2回のシャンプーも取り入れてあげるといいでしょう。
定期的な爪切り
通常毎日散歩をして入れば自然に爪が削れていきますが、表面がざらついているのでそのままにしてしまうと傷の原因になってしまうことがあります。長い爪は歩く時の姿勢に悪影響を与えてしまったり、肉球を傷つけてしまうこともあります。そのため安全に生活できるように定期的に爪を切ってあげましょう。
肛門線絞り
キャバリアは肛門腺からの分泌液を排出できません。そのため飼い主が定期的にに肛門絞りをしてあげる必要があります。もしキャバリアが地面にお尻を擦るような仕草をした時が肛門絞りのタイミングです。そのまま放置してしまうと破裂して炎症を起こしてしまう恐れがあるので、なるべく早めに対応してあげましょう。
汚れの溜まりやすい耳はイヤークリーナーで掃除
耳が垂れているキャバアはお手入れをしないと汚れが溜まりやすいです。そのため定期的に耳掃除をしてあげてください。耳や耳の周りの皮膚はとってもデリケートなので、綿棒や犬専用のイヤークリーナーを使って優しく掃除してあげましょう。
目のお手入れで涙やけや目やを予防
クリッとしたキャバリアの目は、他の犬に比べると少し前に出ています。そのため空気中の汚れや埃が目に付着してしまいやすいです。汚れや埃が目に付着してしまうと目やにの原因になってしまうことがあります。目やにを予防するために、こまめに目の周囲を濡れティッシュなどで清潔に保つしてあげましょう。
キャバリアがかかりやすい病気は?
- 僧帽弁不全症
- 膝蓋骨脱臼
- 結膜炎
- 外耳炎
キャバリアは心疾患を発症しやすい犬種なので、子犬の時期に遺伝的に心臓に奇形や異常がないかなど検査しましょう。
膝蓋骨脱臼は小型犬に多い病気です。遺伝的な原因の場合もありますが。関節に負担がかかってしまうことで発症しやすい病気だと言われています。子犬の時期は遊んでいる時に興奮しすぎて思わぬ事故で骨折や脱臼してしまうこともあるので、遊んでいる時は注意して見守りあげましょう。
キャバリアは目の病気にかかりやすく、特に結膜炎になりやすいです。結膜炎の主な症状には涙や目やにが多くなったり、かゆみがあります。もし普段より目やにが多かったり、かゆがるような仕草を見せたら結膜炎になってしまっている可能性があるので早めに病院へ行きましょう。
犬がかかりやすい病気の一つに外耳炎がありますが、耳の垂れている犬の場合はさらに発症する確率が高くなります。愛犬頻繁に耳を痒がったり、頭を振ったり、耳から悪臭がする場合は外耳炎の可能性が高いので、動物病院に連れて行って適切な治療を受けさせましょう。また、普段から犬用のイヤークリーナーを使って、週1~2回程度、定期的に掃除をしてあげることが大切です。
キャバリアの性格を理解して新しい家族を迎えよう
しつけがしやすく人間や他の犬ともコミュニケーションを取れて賢いのがキャバリア。室内犬としてもとても人気がある犬種です。もし新しい家族を迎えたいと思うなら、ぜひキャバリアを飼ってみませんか?