ペキニーズは、その独特の愛らしい顔立ちで世界中の人々に愛されている小型犬です。
「ペキ」の愛称で親しまれ、一度見たら忘れられないほどの魅力を放っています。
しかし、これからペキニーズを家族に迎えたいと考えている人に中には、「のんびりした性格って聞くけど実際飼いやすいの?」「お世話で大変なことってあるのかな?」と、不安を感じている人も少なくないでしょう。
この記事では、ペキニーズの性格から、一緒に幸せに暮らすための具体的なお世話のコツまで、わかりやすく解説します。
ペキニーズの特徴とは
まずは、ペキニーズの特徴から紹介していきます。
ペキニーズは飼いやすい?
ペキニーズは、落ち着きがあり利口でマイペースな性格をしている傾向があります。
また、キュートな外見とは違い、自立心旺盛で頑固な一面もあります。
他の犬種と比べて運動量が少なめで、短い散歩や室内遊びでも満足してくれることが多いです。
そのため、忙しい人やご高齢の人、アパートなどの集合住宅で飼いたい人にも比較的おすすめな犬種といえるでしょう。
ただし、しつけをする際には、頑固な一面と向き合う根気が必要になることもあります。
ペキニーズの大きさ
ペキニーズは小型犬に分類されます。
| 体高 | 体重 |
| 約15cm〜23cm | 3kg〜6kg |
抱っこしやすいコンパクトなサイズですが、見た目以上に筋肉質でしっかりとした体をしています。
ペキニーズの被毛の種類
ペキニーズの被毛はオーバー、アンダーともに毛量が豊富なダブルコートです。
とくに首周りは、ライオンのたてがみのように豊かな毛に覆われています。
毛色は、ブラック、レッド、ホワイト、グレーなど非常に多様なバリエーションがあります。
ペキニーズは毛量が多いダブルコートなので、抜け毛が多く、毎日の丁寧なケアが必要になるでしょう。
ペキニーズの歴史と経緯
ペキニーズは、中国原産のとても古い歴史を持つ犬種です。
かつては中国の宮廷でのみ飼育され、一般の人が飼うことは許されない高貴な犬でした。
その威厳ある姿から、「獅子犬(ライオン・ドッグ)」とも呼ばれ、門外不出の存在として大切にされてきた背景があります。
ペキニーズってどんな性格?

ペキニーズの性格は、一言で表すと「ツンデレなマイペースさん」です。
ここでは、そんなペキニーズの性格を詳しく解説します。
独立心が強い、ちょっぴり猫っぽい性格
ペキニーズは独立心が強く、ちょっぴり猫っぽい性格をしていることが多いです。
飼い主さんには愛情深いのですが、四六時中ベタベタと甘えられるのは苦手な一面があります。
適度な距離感を保つことを好み、一人で静かに過ごす時間も大切にするタイプだといえるでしょう。
プライドが高く、頑固なところも
ペキニーズには、プライドが高く頑固な一面もあります。
自分がやりたくないと思ったことは、テコでも動かないような頑固さを持ち合わせているのです。
そのため、しつけの際は、褒めて導くことが大切になってくるでしょう。
家族には忠実で、勇敢な一面も
家族には忠実で勇敢な一面があるのも、ペキニーズの特徴です。
慣れない人には警戒心を見せることもあり、番犬としての役割も果たします。
しかし、信頼した家族には優しく、常にそばに寄り添ってくれる忠実さも持ち合わせているでしょう。
ペキニーズを飼うときのポイント
続いて、ペキニーズを飼うときに大切になる具体的なポイントを解説します。
時間をかけてしっかりとしつける
ペキニーズは賢い犬種ですが、プライドが高く頑固な傾向があります。
そのため、命令されるのが嫌いです。
しつけをする際には、褒めて伸ばすことを基本として、根気よく繰り返すことが大切になります。
子犬の頃から、社会化と基本的なルールを教えることで、穏やかな性格に育てることができるでしょう。
長時間の散歩は必要ない
短い足でちょこちょこと歩くペキニーズは、激しい運動が得意ではありません。
長時間の散歩は必要なく、1日1回20分から30分程度の短いお散歩で十分です。
時間は短くても構いませんが、ストレス解消や健康維持のために、毎日欠かさずお散歩に連れて行ってあげましょう。
顔のシワをきちんとケアしてあげる
ペキニーズの特徴的な顔のシワは、汚れや涙が溜まりやすく皮膚炎を起こしやすい場所です。
病気を防ぐためにも、毎日清潔なガーゼやウェットティッシュでシワの間を優しく拭き取ってあげるなど、こまめなケアが必要になります。
丁寧にブラッシングする
毛量が豊富なダブルコートの被毛は非常に絡まりやすいので、毎日欠かさず丁寧にブラッシングする必要があります。
とくに、換毛期には大量の毛が抜けるので、1日1回のブラッシングでは足りないこともあるでしょう。
月1回を目安にシャンプーとトリミングをする
美しい被毛や皮膚を清潔に保つためにも、月に1回を目安にシャンプーとトリミングをしてあげましょう。
とくに、肛門周りや足裏の毛は汚れやすいので、こまめにカットして清潔に保つ必要があります。
こまめに歯磨きをしてあげる
ペキニーズは歯周病になりやすいといわれる犬種です。
そして歯周病は、全身の病気の原因にもなりえる病気だとされています。
そのため、子犬の頃からこまめに歯磨きをしてあげることが、病気の予防につながるのです。
ペキニーズを飼うときの注意点

では、実際にペキニーズを飼った際は、どのようなことに気をつけなければいけないのでしょうか。
ここからは、ペキニーズを飼うときの注意点を解説します。
暑さ対策を忘れない
ペキニーズは鼻が短い短頭種です。
そのため、体温調節が苦手で暑さに非常に弱い傾向があります。
夏場は、お散歩の時間を早朝や夜間にしたり、エアコンをつけっぱなしにしたり、冷感マットを用意したりするなど、熱中症対策を徹底してください。
肥満にならないように気をつける
食欲旺盛な上に運動量が少ないペキニーズは、すぐに肥満になりやすい犬種だといわれています。
肥満は足腰に大きな負担をかけ、病気の原因にもなるので、体重管理は徹底するようにしましょう。
すべりやすい床に注意する
ペキニーズを飼う際には、すべりやすい床に注意してください。
ペキニーズは、短い足と長い胴を持つ体型をしています。
そのため、フローリングなどの滑りやすい床は、足腰に大きな負担をかける可能性があるのです。
椎間板ヘルニアなどの病気を引き起こすリスクがあるので、滑り止めマットやカーペットを敷き、家の中での安全を確保してあげましょう。
ペキニーズの寿命やかかりやすい病気
ペキニーズの平均寿命は12〜15歳です。
最後に、ペキニーズのかかりやすい病気について解説するので、愛犬の様子をきちんと観察して健康に気を配りましょう。
短頭種気道症候群
ペキニーズは鼻先が短い短頭種なので、呼吸器系の病気である「短頭種気道症候群」にかかりやすいです。
ひどいいびきや、呼吸が苦しそうな様子が見られたら、すぐに獣医さんに相談が必要です。
椎間板ヘルニア
ペキニーズは、「椎間板ヘルニア」を遺伝的に若いころから発症しやすい傾向にあります。
椎間板ヘルニアは、激しい動きや肥満などがきっかけとなり発症することが多いです。
日頃からの体重管理と足腰に負担をかけない環境づくりが大切になるでしょう。
ドライアイ
目が大きく、顔のシワで涙が流れにくいペキニーズは、目の表面が乾燥しやすい傾向があります。
そのため、ペキニーズは「ドライアイ」にかかりやすい犬種だといわれているのです。
目をしょぼしょぼさせたり、充血させたりしていないか、日頃から観察して、目のケアをこまめにしてあげましょう。
幽門狭窄
ペキニーズは、胃の出口である幽門が狭くなる「幽門狭窄」にかかりやすい傾向があります。
幽門狭窄とは、胃の出口(幽門)が狭くなることで、食べたものが腸へうまく流れず、嘔吐や食欲不振を引き起こす病気です。
とくに、高齢のオスが発症しやすいといわれているので、ライフステージに合わせた食事管理が必要になってきます。
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ペキニーズはマイペースな性格で飼いやすい
他の犬種と比べて運動量が少なめなペキニーズは、「犬を飼いたいけど自分の時間も大切にしたい」という人にぴったりの犬種といえるでしょう。
頑固な一面もありますが、そのマイペースな性格と飼い主にだけ見せる忠実な愛情には、一度ハマると抜け出せなくなる魅力があります。
短い散歩や室内遊びでも満足してくれることが多いので、小型犬の中でもとくに室内飼いに適しているわんちゃんだといえるでしょう。
愛情と責任を持って接すれば、ペキニーズはあなたの人生を豊かにしてくれる、かけがえのないパートナーとなってくれるはずですよ。





















