パピヨン パピヨン

パピヨン


パピヨンは、明るく人懐っこいため、お子様がいるご家庭でも安心して飼うことができます。初めて会う人や他の犬、他のペットとも基本的には仲良くすることができます。また、愛情深い面もあるので、一人暮らしの方のパートナーとしても最適です。

骨が細いパピヨンは骨折に注意をする必要がありますが、華奢な体のわりには丈夫で、遺伝疾患も少なく、比較的健康な犬種といえるでしょう。

また、抜け毛が少なく、トリミングも必要ないため、他の犬種に比べてお手入れが圧倒的に楽です。

 

犬種の特徴

適応性
アパートマンションでの
生活に適応できるか、
飼育スペースが必要か 5 out of 5 stars
初心者の飼いやすさ 5 out of 5 stars
繊細さ・神経質・内向的 3 out of 5 stars
1匹でいても耐えられるか 1 out of 5 stars
寒さへの耐性 2 out of 5 stars
暑さへの耐性 4 out of 5 stars
親しみやすさ
家族への愛情表現・社会性
・愛情欲求度の多さ 5 out of 5 stars
子どもとの仲良くなる度合い 3 out of 5 stars
他の犬に優しいか 4 out of 5 stars
見知らぬ人でも優しいか 5 out of 5 stars
健康面
脱毛量(抜け毛の量) 2 out of 5 stars
よだれの多さ・唾液量 1 out of 5 stars
手入れの簡単さ 3 out of 5 stars
一般的な健康度合い
(病気になりやすさ) 3 out of 5 stars
体重が増えやすいか 3 out of 5 stars
しつけしやすさ
トレーニングが簡単か 5 out of 5 stars
頭の良さ 4 out of 5 stars
かみ癖(狩りへの欲求) 3 out of 5 stars
吠え癖 2 out of 5 stars
行動面
運動量、散歩時間
(エネルギーレベル) 4 out of 5 stars
1日の餌(ドッグフード)の量 3 out of 5 stars
活発さ・活発度・遊び心 5 out of 5 stars

パピヨンについて

犬種グループ 第9グループ
愛玩犬
コンパニオン・ドッグ&トイ・ドッグ
COMPANION DOGS AND TOY DOGS
家庭犬、伴侶や愛玩目的の犬
大きさ(体高) 28cm以下
平均体重(理想の体重) 1.8〜4kg
平均寿命 12〜16歳
繁殖目的(用途) 愛玩犬
毛の特徴 シルクのように滑らかなシングルコートで、蝶々のように優雅な耳の毛が特徴的です。
毛色(カラー) 白地に全ての色が見られます。トライカラー、ホワイト&セーブル、ホワイト&ブラックなどが人気です。
グルーミング・トリミングの必要性 シングルコートのため抜け毛は多くありませんが、長い飾り毛がからまりやすいため、こまめなブラッシングをオススメします。
成犬になるまでの期間 8〜10ヶ月頃までに体の成長は止まりますが、被毛の抜け替わりが安定するまで7ヶ月〜3年ほどかかります。
飼養頭数 4,079頭
レア度(日本での登録犬数 ケネルクラブ) 14位(一般社団法人ジャパンケネルクラブ 2019年調査)

 

犬種の詳細

 

社交的で好奇心旺盛な性格

パピヨンは、フランスの王侯貴族たちから寵愛を受けていた歴史があるため、とても人懐っこく、社交的な性格をしています。他の人や犬とも仲良くすることができますが、子犬の頃は、あまりに幼い子どもが相手だとパピヨンに怪我を負わせてしまう危険性があるので注意をしてください。

また、好奇心旺盛で運動や散歩が大好きなので、毎日20~30分程度、体を動かす時間を作ってあげましょう。

賢さゆえにきちんとしたしつけが必要

心理学者兼訓練士であるスタンレー・コレン博士の著書『デキのいい犬、わるい犬―あなたの犬の偏差値は?』に記載されている「賢い犬種ランキング」によると、パピヨンは300種以上の犬種の中で8番目に賢いとされています。人の言葉をよく理解し、周りの空気や人の感情などを感じ取ることに長けています。そのため、きちんとしつけをすることで、物分かりのいい従順な愛犬となるでしょう。

その一方で、賢さゆえに悪いこともすぐに覚えてしまいます。可愛いからと甘やかさずに、根気強く向き合ってあげてください。また、プライドが高いという一面もあるので、わがままに育ってしまわないよう、早い段階からしつけを始めましょう。

多彩なバリエーション

パピヨンの毛色は、白をベースに、顔や耳、腰回りにさまざまな色が入っています。2色の色が入った「パーティーカラー」と、3色の色が入った「トライカラー」の2パターンがあり、主流な毛色は「クラシックトライカラー(ホワイト・ブラック・ブラウン)」と「ホワイト&ブラウン」です。他にも、ブラウンに赤みが加わったような色合いのレッドや、ベージュを少し濃くしたような色合いのセーブル、セーブルよりもさらに薄くて淡い色のレモンカラーなど、種類が豊富です。

また、子犬から成犬になるまでの成長過程で毛色が変化することもあります。これはパピヨンに限らずさまざまな犬種ごとにみられる現象ですが、パピヨンの場合、成長に伴って毛色が濃くなるか薄くなるかの変化は個体差があります。生後約1~2年くらいまでには成犬の毛色になるといわれており、その変化も楽しみの一つとなるでしょう。

お手入れがしやすく比較的健康

パピヨンは抜け毛が少なく、トリミングも必要ではないので、他の犬種と比べてお手入れが容易といえるでしょう。ただし、被毛は繊細でやわらかいため、毛玉ができやすかったり、絡まりやすかったりします。美しい被毛を保つために、定期的にブラッシングをしてあげてください。

また、ブリーダー達がきちんと血統を紡いで育んできたおかげで、小型犬としては遺伝病が少ない犬種といわれています。気を付けたいのは、骨折などの怪我です。骨が細いうえに活発な性格の子が多いので、高い所から飛び降りることがないよう十分注意してあげてください。

 

歴史

パピヨンの祖先犬とされている犬種は、スペイン原産の「トイ・スパニエル」です。イタリアで繁殖され、16世紀にはフランス国内に広まり、王侯貴族たちから寵愛を受けるようになりました。王妃マリー・アントワネットが可愛がっていたことでも有名で、彼女が処刑台に上がる直前まで、パピヨンが一緒にいたとも伝えられています。

尻尾が「リス」の尻尾のようにふさふさしていることから、当初のパピヨンは「スカーレル・ドッグ」や「スカーレル・スパニエル」と呼ばれていたそうです。現在のような姿のパピヨンは、18世紀末頃から交配により増えていき、19世紀頃になるとイタリアやフランス、ベルギーで繁殖されるようになりました。スピッツとの交配で大きな立ち耳を持つようになり、チワワとの交配でサイズが小さくなりました。その頃に、ふわふわの飾り毛で覆われた大きな耳が羽ばたく蝶の姿に似ていることから、フランス語で「蝶」を意味する「パピヨン」の名が付けられました。また、「ファーレン」と呼ばれる垂れ耳のパピヨンは、同じ犬種で、「ファーレン」はフランス語で「蛾」を意味します。

耳のほかに、外観の大きな変化は、毛色です。もともとトイ・スパニエルは単色でしたが、現在では白をベースに黒や茶色の斑点があります。

パピヨンは犬種として確立される過程で、時間をかけて小型化が行われたことなどから、特有の病気がないとても健康で性格のよい子が多いといわれています。

日本では、1990年代に起きた爆発的なチワワブームの後半期にパピヨンが注目を浴び、一躍人気になります。友好的で明るく、お手入れも比較的簡単で、可愛らしいと評判が高くなり、現在でも人気を博しています。

 

サイズ

成犬時の体重が1.8〜4kgと個体差が大きく、ずっと小さかった子でも生後8ヶ月頃に急激に大きくなる子もいます。

 

犬種の性格

パピヨンは活発で親しみやすい犬種です。きちんとトレーニングされていれば大胆不敵で人見知りもしない性格のため、初めて会った人や犬ともすぐに仲良くなることができます。同じ年頃や活動量の犬との多頭飼いにも向いています。

また、遊び好きで散歩も大好きなので、愛犬を抱っこして家でゆったりして過ごしたいという家庭よりも、愛犬を連れてアクティブにお出かけしたいという家庭での飼育に向いています。

パピヨンは賢くて物覚えがよく、自ら状況判断することも得意としているので、比較的トレーニングが簡単な犬種といえます。ただし、一方でプライドが高くリーダーシップを取りたがる傾向もあるので、しつけに失敗してしまうとわがままな成犬に育ってしまいます。飼育経験者であればパピヨンのしつけに悩むことは少ないと思われますが、自分で犬のしつけをしたことがなければ、プロのトレーナーに相談してみることをおすすめします。

 

なりやすい病気

パピヨンは比較的健康な犬種ですが、小型犬に多い膝蓋骨脱臼や低血糖、てんかんなどが見られます。また、稀に先天的に眼に疾患を持っている個体もいます。

 

膝蓋骨脱臼(パテラ)

小型犬の多くは先天的に膝関節が脱臼しやすくなっており、肥満気味の犬でも見られる場合があります。軽度であれば特に処置をしないこともありますが、後肢を庇ってスキップのような特徴的な歩様になり、足腰に負担をかけてしまう場合もあります。重度の場合は外科手術が必要です。

低血糖

低血糖は全ての犬種の子犬で起こり得ますが、パピヨンでも同様のリスクがあります。低血糖による震えなどの症状が見られた場合は、砂糖水を口に含ませて糖分を摂取する必要があります。処置が遅れると失明やしびれなどの障害が残ってしまうケースもあるため、早期に適切な処置を行いましょう。

進行性網膜萎縮症(PRA)

眼の光を感じ取る器官である網膜が縮小することで眼機能が低下する先天性疾患です。ただしパピヨンを含む犬たちは嗅覚や聴覚が優れているため、頻繁に模様替えや散歩コースの変更を行わない限りは盲目でも問題なく生活できます。

 

臭い(体臭)

パピヨンは犬特有の臭いがそこまで強くない犬種です。定期的にブラッシングを行っておけば不快な犬臭は感じられません。もし臭いが感じられるようになってきたらシャンプーで綺麗にお手入れしてあげましょう。

 

毛並みのお手入れ・グルーミングのしやすさ

パピヨンはツヤツヤのシルキーコートなので、もつれ防止のために定期的なブラッシングが必要となります。被毛は一定の長さで伸びなくなるのでカットは必要ありませんが、毛量が多い子であれば、夏場は必要に応じてカットしてあげると良いでしょう。

また、パピヨンのような小型犬は歯周病になりやすいため、できれば毎日、最低でも週に2、3回は歯磨きしてあげることで、歯石がない清潔な歯を保つことができます。

 

食事

パピヨンの成犬は平均体重がおよそ1.8〜4kgなので、1日に174〜317kcalを必要とします。さらに、子犬の時は成長のためにたくさんの栄養を必要とするため、フードの量を増やしたり、子犬用のフードを与えてあげましょう。

パピヨンには、一般的に犬が食べてはいけないとされているネギ類、ぶどう、チョコレート、カフェインが含まれるもの、人間の食べ物は与えないでください。これらの食材は、中毒などの危険な症状を引き起こす恐れがあります。

 

しつけ

パピヨンは犬の中でもとても賢く、状況判断が得意な犬種です。服従心も強いため、きちんとしつけを行うことで素晴らしいパートナーになってくれるでしょう。

一方で、自己主張が強い面もあるので、子犬の頃から甘やかし過ぎてしまうと、わがままな性格になってしまいます。また、頭がいい分、悪い習慣もすぐに覚えてしまいます。悪い癖がつくと直すのはとても難しいので、可愛いからといって何でも許してしまうのではなく、ダメなことはダメとしっかりしつけましょう。

また、体が小さいゆえに、怖がりで物音に敏感です。自信を持たせることで落ち着きのある子に育つので、飼い主が運動や訓練などを一緒に取り組み、さまざまな経験をさせてあげましょう。

 

他のペットとの共存度

パピヨンは一般的に猫をはじめとした家族の他のペットとも仲良くなれるといわれています。大胆不敵なパピヨンは他の動物たちのリーダーになろうとすることもありますが、一番小さい犬がボスになることは珍しいことではありません。ただし、他の動物との相性によっては問題を起こす場合もあります。人懐っこい性格の子が相手であれば問題ありませんが、同じようにリーダーになりたがる性格の子とは喧嘩になりますので注意してください。

また、体の小さなパピヨンは大型犬や体の大きなペット、人間の子どもなどと接する中で怪我をしてしまう危険性があります。他の動物から怪我を負わされてしまわないように、よく注意して監視するようにしてください。

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