犬に牛肉を与えても大丈夫?牛肉を食べさせるメリットや注意点を解説 犬に牛肉を与えても大丈夫?牛肉を食べさせるメリットや注意点を解説

犬の食事・ドッグフード

犬に牛肉を与えても大丈夫?牛肉を食べさせるメリットや注意点を解説

お肉を好んで食べるわんちゃんも多いでしょう。

いつものドッグフードだけでなく、「お肉を使った手作りフードを食べさせてあげたい」と考えている飼い主さんもいるかもしれません。

そこで今回の記事では、犬に牛肉を食べさせるメリットや注意点について解説していきます。

健やかな愛犬の食生活のためにも、ぜひ牛肉の正しい与え方について知っておきましょう。

 

加熱処理すれば犬に牛肉を与えても大丈夫

基本的には、犬に牛肉を与えても問題ありません。

犬は雑食ではありますが肉食動物のオオカミを祖先に持つので、牛肉を好んで食べるわんちゃんも多い傾向にあります。

ただし、犬に牛肉を与える場合は必ず加熱する必要があります。

生の牛肉には寄生虫や細菌が付着している可能性があるので、そのまま与えてしまうと犬の健康を害する恐れがあります。

食中毒や感染症を防ぐためにも、わんちゃんに牛肉を食べさせるときは必ず加熱処理するようにしてください。

 

犬に牛肉を与えるときの適量

犬に牛肉を与えるときの適量は、1日の総摂取カロリーの10%以内です。

また、体重や年齢によっても適量は異なるので、その犬の体調、体格に合わせて食べさせるようにしてください。

 

犬に牛肉を与えるときにおすすめの部位

犬に牛肉を与える場合は、脂肪分の少ない部位を選ぶのがおすすめです。

赤身が中心で脂肪分が少ない牛ロース牛モモは、愛犬に与えるのにぴったりでしょう。

大きな塊で与えてしまうと喉に詰まらせてしまう危険性があります。

細かくカットしてあげるようにしてください。

また、牛肉はあくまでも、おやつやトッピングとして与えるようにしましょう。

主食が牛肉ばかりにならないように、食事バランスをしっかり考える必要があります。

犬に豚肉を与えても大丈夫?与えるメリットや与えるときの注意点を解説!

犬にささみを与えても大丈夫?1日の適量や与えるときの注意点を解説

 

犬に牛肉を与えるメリット

続いて、犬に牛肉を与える具体的なメリットを見ていきましょう。

 

上質なタンパク質を摂取できる

牛肉はタンパク質の豊富な食品です。

そのため、牛肉を定期的に与えることで上質なタンパク質を摂取させることができます。

成長期の犬や運動量の多い犬にとって、牛肉のタンパク質は筋肉の形成に非常に役立ってくれます

健康な体を作るためにも、とくにタンパク質の多い赤身の肉を選んであげてください。

 

皮膚や皮毛の健康を維持できる

牛肉には、皮膚や被毛の健康を維持するために必要な良質なミネラルや脂質が豊富に含まれています。

犬の皮膚や被毛の健康を保ちたいのなら、ぜひ牛肉をおやつに加えてあげるといいでしょう。

 

ビタミンB群が代謝を助けてくれる

牛肉は、ビタミンB群(B1・B2・B6・B12・ナイアシン・葉酸など)が多く含まれている食品です。

糖質・脂質・タンパク質の代謝を助け、皮膚や粘膜の健康を維持するために必要なビタミンB群は、水溶性のビタミンなので尿から排出されやすい性質があります。

そのため、定期的に食事から摂取する必要があるのです。

牛肉からビタミンB群を補給すれば、老廃物の排出やエネルギー生成を促進できるので、愛犬の健康な体を維持することが期待できるでしょう。

 

犬に牛肉を与えるときの注意点

牛肉は犬にとってメリットの多い食品です。

しかし、だからといって与えすぎるのはNGです。

ここでは、牛肉のメリットを最大限に生かしつつ愛犬の健康を守るための、適切な与え方や注意点を解説していきます。

 

必ず加熱して与える

生肉には、寄生虫や細菌が付着しているリスクがあります。

人間の場合、牛肉をレアやミディアムといった完全に火が通っていない状態で食べることもありますが、犬の場合はNGです。

必ず中心部までしっかり加熱してから与えるようにしてください。

また、加熱する場合は焼くよりも、茹でたり蒸したりするのがおすすめです。

焼きだとどうしても油を使うので、犬にとっては脂質の取り過ぎにつながります。

また、牛肉を茹でた後に出る「茹で汁」は肉の風味があるため、ドッグフードにかけると喜んで食べてくれることが多いです。

ぜひわんちゃんの食卓に活用してみてください。

 

香辛料やソースで味付けしない

牛肉には、つい塩コショウやステーキ用ソースをかけたくなるものです。

しかし、犬に与えるのならそうした香辛料やソースは必要ありません。

香辛料やソースは犬にとって刺激が強く、塩分や糖分の取り過ぎになる可能性があります。

また、ソースの中にはタマネギなど、犬にとって危険な食材が入っていることも多いです。

犬に牛肉を与える際は、香辛料やソースで味付けしないようにしましょう。

 

人間用の加工食品を与えない

いくら好んで食べるからといって、人間用に加工された牛肉を犬に与えてはいけません。

ローストビーフなどの加工食品には、人間用の香辛料が使われているので、犬が食べると危険なものが非常に多いです。

ビーフジャーキーなども犬にとっては味が濃すぎます。

手軽に加工食品を与えたいのであれば、必ず犬用に作られたものを選ぶようにしましょう。

 

骨つき肉は与え方に気をつける

噛み応えがあることから、骨つき肉を好むわんちゃんも多いです。

しかし、骨つき肉を与えるときは、くれぐれも与え方に気をつけてください。

犬の鋭い歯は、骨つき肉の骨まで噛み切ってしまうことがあります。

骨の破片は、喉に詰まるリスクがあり大変危険です。

骨付き肉を与えた際に砕けてしまった骨は、すぐに回収しましょう。

また、犬によっては骨を取られると怒り出すことがあります。

どうしても骨を回収するのが難しい場合は、安全のために最初から骨つき肉を与えるのは避けるようにしましょう。

 

アレルギー反応が出ることがある

実は牛肉はアレルギー反応の出やすい食品です。

そのため、もともとアレルギーのある犬には与えないようにしましょう。

また、アレルギーでない犬に与える場合も最初は少量から、様子を見ながら慎重に食べさせるようにしてください。

もし、牛肉を摂取したあとで

  • 肌のかゆみ
  • 目や粘膜の赤みや腫れ
  • 下痢
  • 嘔吐

などの症状が見られたら、アレルギーの可能性も考えて速やかに動物病院に相談するようにしましょう。

 

子犬やシニア犬に与えるのは控えた方がいい

牛肉は、できれば子犬やシニア犬には与えない方がいいでしょう。

牛肉は噛み切りづらいので、顎の力や消化能力の弱い子犬やシニア犬には負担がかかる可能性があるのです。

消化不良を引き起こす原因にもなりやすいため、子犬やシニア犬には牛肉は無理に与えないことをおすすめします。

 

持病のある犬には勝手に与えない

牛肉は持病のある犬には与えないようにしましょう。

とくに、療養食を食べている犬の場合、療養食ではない牛肉を食べることでどんな影響が出てしまうかわかりません。

消化器官の病気であれば、肉をうまく消化できず、体に負担がかかってしまうこともあるでしょう。

また、尿路結石のある犬は、牛肉に含まれる栄養素のせいで症状が再発する可能性もあります。

犬に牛肉を与えたいのなら勝手に自己判断せず、必ずかかりつけの医師に相談するようにしてください。

 

加熱処理すれば犬に牛肉を与えても大丈夫

良質なタンパク質やビタミンを豊富に含む牛肉は、犬の健康を守るためにも非常に有益な食品です。

犬に牛肉を食べさせたいなら、しっかり加熱して食中毒などのリスクを下げたうえで与えるようにしましょう。

ただし、いくらメリットの多い食べ物とはいえ、食べさせすぎには注意する必要があります。

それなりにカロリーもあるので、メインのドッグフードに加えて牛肉を食べさせすぎると、肥満の原因になってしまう可能性があります。

何よりも大切なのはバランスの取れた食事です。

愛犬の体格や体調に合わせて、上手に牛肉のメリットを取り入れてくださいね。

この記事の監修者

  • 村田 舞

    動物栄養管理士

    村田 舞

    2024年に動物栄養管理士の資格を取得し、わんちゃんのしつけ・健康管理・食事指導などの知識を活かして飼い主さま向けの情報提供や指導に従事。
    これまでの業務経験や多くの飼い主さまと関わってきた経験をもとに、現在もペットとの豊かな暮らしを支援しています。

  • 中島 由華

    ペットフーディスト

    中島 由華

    勤続年数約10年、2022年にペットフーディストの資格を取得。
    犬猫の健康管理・食事指導などの知識を活かして飼い主さま向けの情報提供や指導に従事。
    これまでの業務経験や多くの飼い主さまと関わってきた経験をもとに、現在もペットとの豊かな暮らしを支援しています。

記事ランキング

商品ラインナップ

人気のタグ

フローティングバナー