昆布はミネラル類をはじめ栄養豊富な海藻です。
しかし、昆布はあくまで海藻です。
肉食よりの雑食性である犬が食べても大丈夫なのでしょうか。
この記事では、犬が昆布を食べることのメリットや与える際の注意点をまとめました。
犬に昆布は大丈夫?意外な効果をご紹介!
愛犬に昆布を与えることには、どのようなメリットが存在するのでしょか。
ここでは犬が昆布を食べることで得られる健康効果を紹介します。
犬の骨を太くする効果がある
昆布にはミネラルが豊富に含まれています。
ミネラルは愛犬の健康を維持するために欠かすことのできない栄養素の一つです。
昆布に含まれるミネラル類である「ヨウ素」や「カルシウム」「ビタミンK」には、新陳代謝を活発にし、骨の形成を助ける働きがあります。
そのため成犬はもちろん、カルシウムを多く必要とする子犬やシニア犬にも積極的に摂らせたい栄養素です。
また、ヨウ素には甲状腺ホルモンの働きを促進することで、甲状腺の病気を予防する効果も期待されています。
ほかにも、ビタミンKには骨粗しょう症の予防や血液をさらさらに保つ効果が期待されていますので、肥満気味やシニアにおすすめです。
免疫力をあげ、アレルギーを抑制する効果も
昆布に含まれる「フコダイン」という成分には、免疫力アップ効果が期待できます。
自己免疫が高まることで、皮膚炎などのアレルギー症状の予防や緩和の効果も得ることができます。
同じく昆布に含まれるヨウ素にも、皮膚の健康を維持する働きがあります。
免疫力を高めることは、ウィルスなどへの抵抗力が高まるため、風邪やそのたの病気予防にも効果的です。
癌を防ぐ効果も?!昆布のネバネバの力
昆布のネバネバのもとであるフコダインには、免疫力アップ効果のほかにも、抗酸化作用やガン細胞死滅作用があるとされています。
フコダインは日本癌学会で制癌作用が報告されている栄養素でもあるため、愛犬のガン予防にも効果が期待されています。
免疫力を高める効果のあるフコダインは、健康維持のために与えることで、同時にガンも予防してくれる頼もしい栄養素です。
気を付けて!犬に昆布を食べさせる時の注意点
愛犬の健康維持に効果的な昆布ですが、与える際に気を付けることは何かあるのでしょうか。
ここでは、昆布を与える際の注意点を紹介します。
よく食べるからといって与えすぎは禁物!
様々な健康成分を含む昆布ですが、与えすぎには注意が必要です。
昆布には塩分をはじめとしたミネラル類が豊富に含まれています。
このミネラルは通常のドッグフードにも含まれているため、与え過ぎると過剰摂取になってしまいます。
ミネラルを摂りすぎると腎臓や尿路結石などをはじめとする病気の原因に繋がります。
また、食物繊維も多く含まれているため、過剰に摂ると下痢を引き起こす可能性があります。
ほかにも、昆布に含まれるヨウ素を摂りすぎることは、甲状腺疾患のリスクを高めてしまいます。
昆布は2~3日に1度、全体の食事量の5~10%ほどの量が適正です。
昆布のアレルギーにも注意
犬にも食物アレルギーが存在します。
特に昆布に含まれるヨウ素にアレルギー反応を示す子もいますので、注意が必要です。
まずは少量ずつ食べさせ、皮膚の痒みや下痢、嘔吐などの症状が見られた場合にはすみやかに中断し、動物病院に相談することをおすすめします。
昆布だしなどで犬に昆布を与える際の注意点
昆布は出しとしても使用できる食材です。
食欲がない場合や飲水量が低下している場合などには、普段のフードに昆布のだし汁をかけることで、嗜好性をあげることや飲水を促すことが可能です。
もちろん粉末状にして、そのままフードに混ぜる方法もおすすめです。
しかし、昆布を与える際には注意点もあります。
昆布だしを使用する場合には、無塩昆布のだし汁を使用するようにしましょう。
昆布だしの中には塩分やイカ、タコなどが使用さている商品もあるため、原材料をよく確認してから与えてください。
また、おしゃぶり昆布は砂糖や塩が多く添加されているため愛犬に与えることはできません。
ほかにも、とろろ昆布ははちみつや砂糖が含まれている商品も販売されています。
砂糖は犬にとって好ましくない材料であるほか、はちみつに含まれるボツリヌス菌に対し中毒症状が現れる場合があります。
少量であれば与えても問題はありませんが、与えるならば犬専用の昆布が販売されていますので、そちらを与えることをおすすめします。
まとめ
昆布はミネラル類や食物繊維が豊富な食材で、愛犬にとっても免疫力アップ効果や骨を丈夫にする、ガン予防、骨粗しょう症対策などに効果が期待できます。
ただし、砂糖や塩などが添加されている商品も多く販売されていますので、愛犬に昆布を与える際には、犬用に販売されている昆布を与えることをおすすめします。
また、与えすぎるとかえって体調を崩してしまう場合がありますので、与える際には給餌量を守ることが大切です。