愛犬がドッグフードを食べない、という経験をしたことはありますか?
いつもはごはんをあっという間に食べてしまうのに、「どうしてドッグフードを食べてくれないのだろうか。」と、心配になるのは当然のことです。今回は犬がドッグフードを食べないときの対処法をご紹介していきます。
愛犬がドッグフードを食べない原因を突き止めよう
犬がドッグフードを食べないと「うちのこ病気を患っているのでは?」と心配に思ってしまうと思います。しかし、犬が突然ドッグフードを食べなくなった原因として以外と多く見られるのが「犬がわがままを言っているだけ」というケースです。いつものドッグフードの他にスペシャルな缶詰や人間のご飯を与えると「もっと美味しい食べ物がほしい!」と思っていつものドッグフードを食べなくなってしまう場合があります。
犬のからだに全く異常がないのに毎回動物病院のお世話になっていては大変ですので、まずは思い当たる原因がないかをしっかり見極めるようにしましょう。
最初に犬の体調や状態をじっくりと観察し、併せて犬が暮らしている環境にも異常がないかを確認します。本当に動物病院に連れて行く緊急性があるのかを判断しましょう。
また、犬が健康そうで毎日同じドッグフードを与えていて、一見思い当たることがないという場合は、もしかしたら見えないところの病気や怪我、もしくは精神的に傷ついてる可能性もあります。
犬を観察して見た結果、やっぱり不安が拭えないという場合は、すぐに動物病院に連れていってあげましょう。
【わがまま・飽き】が原因で犬がドッグフードを食べない
以下の内容に思い当たることがあった場合、愛犬が単にわがままを言っているだけという可能性が考えられます。
この他に異常が見られない場合はわがままの可能性が非常に高いので、一度この記事で紹介している対処方をためしてみてください。
- 最近ドッグフードを切り替えた
- ついつい人間の食べ物を与えてしまった
- スペシャルな缶詰や犬用のケーキをプレゼントした
- 安いドッグフードを長期的に与えている
>>>人間のごはんを欲しがらない犬のしつけ方に興味がある方はコチラ!
関連記事:犬に人間の食べ物をあげてはいけない理由とおやつを欲しがるときのしつけ方
【病気・怪我】が原因で犬がドッグフードを食べない
犬がドッグフードを食べてくれない原因として、怪我や病気またはアレルギーの可能性も十分考えられます。
愛犬の健康状態に異常がないかの確認は、以下のようなポイントをチェックしてみましょう。
- 犬が高齢になってきた
- うんちの様子がいつもと違う
- 嘔吐や咳をしている
- 鼻水やくしゃみが出ている
- 異常によだれが出ている
- 口の匂いがくさい
- いつもより身体が熱い気がする
- フラフラしている
- 妊娠している可能性がある
- 歩き方がいつもと違う
- 体を痒そうにしている
- 皮膚が赤くなっている
- 触ると急に嫌がり始めた部位がある
- 部屋のものがなくなっている
(誤飲の可能性) - 室内の温度が高い
(熱中症の可能性)
犬がドッグフードを食べない理由が病気の可能性がある場合、獣医師さんに相談することになりますが、素早く正確に診断してもらうためには愛犬の症状や様子を正確に伝えることが重要です。検査によっては時間がかかってしまうものもあり、場合によっては一刻を争う病状に陥っている可能性もあるため、苦しむ愛犬の代わりに飼い主さんが様子を伝えてあげましょう。
先ほど確認した愛犬の様子に加えて、以下の内容を確認しておくといいでしょう。
- いつから食べられなくなってしまったのか
- 飼い主からの手渡しでも食べないのか
- ドッグフード以外のものにも食いつかないのか
- 少量のフードも全く口にしていないのか
- 水分の補給ができているのか
>>>突然の体調不良で悩まないためにも定期的に受けたい健康診断についての詳細はコチラ!
関連記事:健康診断を受けて愛犬の健康状態をチェックしよう!
【ストレス】が原因で犬がドッグフードを食べない
これまでに紹介した中で、犬がドッグフードを食べがくなった原因に全く思い当たることがなかった場合、もしかしたらストレスや隠れた病気が潜んでいる可能性があります。ストレスが原因だった場合は、身体に異常は見当たりませんが、わがままや飽きでドッグフードを食べないのとはわけが違って、ストレスの種を取り除かない限りは食欲が回復しないかもしれません。
ストレスの種を取り除くことが難しく、このままドッグフードを食べないようであれば、徐々に体にも異常が出てきてしまう恐れもありますので、念のために動物病院に連れて行くようにしてください。
以下の場合はストレスが原因になっている可能性がありますので、一度確認してみてください。
- お気に入りのおもちゃを紛失した
- 最近引っ越しを行なった
- 散歩のコースや時間が変わった
- 運動の時間が短い
- 生活スペースが不潔
- 生活スペースで大きな音が鳴る
- 家族から煙草や香水の匂いがする
- 家族とのコミュニケーションが少ない
- 家族や友達がいなくなった
- 新しく家族が増えた
>>>犬のストレスサインについてもっと詳しく知りたい方はコチラをご覧ください!
関連記事:犬のストレスの原因を知ろう!見分け方と解消・対策法をご紹介
愛犬がドッグフードを食べない時に工夫したいこと3選
ここまで紹介してきたチェック項目を見ていただいて、わがままや飽きが原因で愛犬がドッグフードを食べなくなった可能性が高い場合、ここで紹介しているいくつかの方法を試してみてください。
それでも、どうしても何も食べてくれないという場合は病気などの可能性が考えられますので、その場合は一度かかりつけの動物病院にて獣医師さんに相談するようにしましょう。
犬が食べないドッグフードに【ふりかけ】を追加して食欲を煽る
人間でも、主食として毎日食べている白米や食パンに飽きてきてしまうことがあると思います。そんな時、美味しそうなおかずや新しいジャムがあれば、食欲が湧いてくることがありますよね。犬だって同じように、ドッグフードの上にふりかけをかけるだけで食欲が湧いてくることがあります。
いつものドッグフードに違う匂いや味のものを混ぜることで、一時的な効果が期待できます。
ふりかけるものは、粉末タイプ、好きなおやつやジャーキーを細かく砕いたもの、野菜、加熱した肉、スープ、かつおぶし、ヤギミルクなど、犬が食べることのできる食材であればなんでも大丈夫です。全く食べない犬にはドライフードよりも水分が多く、いつもと違う風味や食感を味わえる缶詰をトッピングしても効果的でしょう。
しかし、トッピングの量を増やしすぎていては、トッピングしか食べなくなってしまう可能性もありますので注意してください。トッピングの量は、いつものドッグフードの10〜20%に留めておき、犬がドッグフードを食べるようになったら徐々に減らししていくようにしてください。
>>>ドッグフードにふりかけをトッピングするなら犬の健康について考えられた商品を選ぼう!
商品紹介:わんちゃんの歯周病・口臭対策におすすめ『お口げんき このこのふりかけ』
ドッグフードを【温める】ことで美味しそうな匂いを引き立てる
犬は嗅覚が優れる動物なので、食べ物の匂いが強ければ強いほど食欲が引き立てられます。逆に、犬は人間のように見た目で食べ物の味を判断することはないため、どれだけ見た目が豪華な手作りフードを作ってあげたところで、あまり興味をひくことはできません。
食べ飽きてきたものと同じドッグフードでも、少し温めて匂いを強めるだけで今まで食べなかったのが嘘のように、ガツガツと食いついてくれることがあります。
電子レンジやドライヤー、鍋で温めても良いですし、40度くらいの温かいお湯でふやかしてあげても良いでしょう。とくにお湯で温めると消化のサポートとしても役立ちますので、消化吸収機能が少し低下している犬にとっても最適です。
食べない時はドッグフードを【片付ける】ことで危機感を与える
犬の食生活は少し肉食よりで雑食性があります。祖先のオオカミを辿れば、毎日美味しい食事にありつけることはなく、獲物を見つけるまでごはんを食べることはできません。こういった理由から、健康な成犬の場合は2〜3日何も食べなくても大きな問題は無いと言われています。ただし、完全な断食は危険なので、必ず清潔な水をいつでも飲むことができる環境にしておいてください。
犬のわがままや甘えでドッグフードを食べない場合は「食べないならあげない!」という姿勢を見せるのが効果的です。
ドッグフードが残っていても食器を片付けて、飼い主さん主導権を握っているということを示すことで、お腹を空かせた犬は「今これを食べないとご飯がもらえない」と理解するでしょう。
この方法を試みる際は心を鬼にして、絶対に犬を甘やかさないことを徹底するようにしてください。ここで「愛犬が可哀だから」と犬が欲しがるタイミングでドッグフードを与えてしまうと、さらに愛犬に主導権を握られてしまうことになり、悪循環が続いてしまうようになります。
メリハリをつけて、自分のごはんについて再認識させるようにしましょう。
老犬がドッグフードを食べない時の対処方法とは
シニア犬は若い犬に比べて体力が劣るため、ドッグフードを食べなくなった場合は、どうしたら食べてもらえるか、元気でいてもらえるのか不安でたまらなくなるのは当然のことです。もしずっと同じドッグフードを何年も食べていて、食欲が落ちて食べない日が増えてきたら食事の内容を変える選択も必要です。
>>>ドッグフードを食べない犬がシニア層の場合はコチラの記事も併せてご覧ください!
関連記事:老犬がドッグフードを食べない4つの理由と食べなくなったときの注意点!おすすめのドッグフードも紹介
良質なたんぱく質を摂取させる
シニア犬の筋肉の量が減ってしまうと、体を動かすこともままならなくなってしまう恐れがあるので、筋肉量を減らすことなく足腰を丈夫に保ち、寝たきりにさせないように努めましょう。そのためには動物性の良質なたんぱく質を積極的に摂取させることが大切です。
犬はもともと雑食性の肉食動物なので、犬の健康維持のためには良質なたんぱく質が多く必要です。シニアになると、体の機能も徐々に弱まってくるため、たんぱく質の代謝も低下してしまいます。体がたんぱく質を必要としているにも関わらず、たんぱく質の代謝バランスが崩れると、これを補うために自分の筋肉からたんぱく質を奪って持ってこようとする作用が働き、より筋肉がやせ細ってしまうのです。
良質なたんぱく質には犬の体に必要な必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれており、質の悪いたんぱく質は内臓に負担をかけるので、粗悪なドッグフードには注意が必要です。
安いドッグフードは穀物の量が多く、肉や魚などのたんぱく質が少ない傾向にあります。また、良質なたんぱく質を含むドッグフードを食べた場合はうんちが黒くなる傾向にあり、反対に穀物ばかりで誤魔化されたドッグフードはうんちの色が薄くなる傾向にあるようです。
>>>ドッグフードのたんぱく質量を調べたいけど見方が分からないという方はコチラをご覧ください!
関連記事:ドッグフードの成分表の見方!本当に愛犬の健康に良いフードかを見分ける3つのポイントとは
低脂質・低カロリーな食事を心がける
人間の高齢者が毎日高脂質でハイカロリーの食事を続けていたら、関節や健康に不安が出るのは時間の問題です。犬も同様に、運動量や基礎代謝に見合った低脂質で低カロリーの食事を心がけることで、シニア犬に適正な体重と体の機能を維持し、体にかかる負担を減らすことができます。
しかし、犬の食事のカロリーを抑えると言っても、犬にとってたんぱく質は絶対に必要な栄養素なので、たんぱく質を減らすはけにはいきません。そのため、脂質の摂取量を減らすことで摂取カロリーを抑える様にしてください。低脂質・低カロリーの食事はシニアの食事の基本ですので、愛犬の健康のためにもカロリー管理を心がけましょう。
人間目線で見た目が可愛らしいカリカリタイプのドッグフードや、缶詰やレトルトパウチに入れられたウェットタイプのドッグフードは、栄養素よりも嗜好性を重視した製品が多いため、美味しそうに見せるために無駄な脂肪分が含まれている可能性があります。
シニア犬のために新しくドッグフードを選ぶ際は、必ず原材料や栄養素を確認して、安心できるドッグフードを選ぶようにしましょう。
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食事と水を無理なく摂取させてあげる
シニア犬の餌を考えたときに、大切なことは、犬の内臓にいかに負担をかけないかということです。年を重ねるに連れて消化機能能力も低下して、腸の動きも少しづつ悪くなってきます。加齢に伴ってだんだんと水飲まなくなる犬も多く、腎機能に負担がかかってしまう場合もありますので注意が必要です。
消化機能が衰えたシニア犬でも消化しやすいように、ドッグフードをお湯でふやかしてみたり、水分含有量が高くて消化しやすいドッグフードを与えたりして、愛犬のためにさまざまな工夫をしてみましょう。
また、頭を大きく下げることが首や腰の負担になってしまうことから、食べたくてもドッグフードを食べられないというシニア犬もいます。餌を与える際に、犬の体に合った食器台を設置することで、頭と首を下げることなくスムーズにご飯が食べることができます。食器台はフードが気管支に入りにくくなり、ごはんを食べる体制もかなり楽になるので、シニア犬に限らずどの犬にとっても大きなメリットがあります。
まとめ
犬がわがままでドッグフードを食べない場合は、飼い主さんは頭を柔らかくして、リラックスして対処方法を考えましょう。
「どうして食べてくれないの?」という疑問から焦りやイライラした感情が溢れやすくなってしまっていると思いますが、その生で犬が異様な雰囲気を感じ、さらなるストレスを抱えてしまう場合や、犬が飼い主さんをバカにして全力でわがままを言ってくるようになってしまう恐れがあります。元通り食べるようになったら褒めてあげて、タイミングを見計らってアレンジやトッピングは徐々に減らして通常のドッグフードに戻すようにしましょう。
また、ここで紹介した対処方法は、あくまで「わがまま」「飽き」「甘え」によって、犬がドッグフードを食べないときの対処方法を指しています。犬によっては本当にどこか具合が悪いのかもしれませんので、チェックリストを参考にしていただいて、様子がおかしい様なら動物病院に行く様にしてください。
大切な愛犬が再び元気にドッグフードを食べてくれるようになるためにも、すぐに諦めてしまわずに、原因にじくり向き合って行きましょう。