愛犬の食欲低下は飼い主さんの悩みのタネの1つです。
とくに普段食欲旺盛な犬や、毎日フードを残さず食べている犬が突然食べなくなったら不安になってしまうもの。
病気なのかそれとも一時的なものなのか、家でできる対策方法はあるのかなど気になることも多いでしょう。
そこで今回は、犬を飼っている成人男女200人を対象に「愛犬の食欲」に関するアンケート調査を実施しました。
アンケート結果も交えながら、犬の食欲不振の原因や食べない時の対処法についてご紹介していきます。
犬がご飯を食べなくなることは珍しくない
犬を飼っている成人男女200人にアンケート調査したところ、7割近くの人が「飼っている犬がご飯を食べないことがある」と回答しました。
ワンちゃんがご飯を食べなくなるというのはよくあることであり、一時的であればそこまで気にする必要はないでしょう。
人間でも「今日は食べたくないな…」という日があるように、犬でも気まぐれや飽きで食べなくなることはあるものです。
もし、発熱や嘔吐、極端に元気がないといった他の症状が見られないのであれば、少し様子を見てみるというのも一つの手です。
しかし、食欲不振の陰に深刻な病気が隠れていた場合は命に関わります。
ただ食べないだけなら過度に心配する必要はありませんが、愛犬の健康のためにも日頃から様子をしっかり観察して、異変にいち早く気付くことが大切です。
犬が食欲不振になる主な原因
犬が食欲不振になる原因はさまざまです。
気分的なものや生活習慣が関わっている場合など、お家の愛犬がどのパターンに当てはまるかまずはチェックしてみてください。
わがまま
犬がご飯を食べない原因は、単にわがままや気まぐれであるという可能性があります。
「食べないことで飼い主の気を引きたい」「ご飯よりもおやつが食べたい」など、犬自身の気まぐれで食事を拒否するパターンは少なくありません。
もしご飯を食べなくても、犬自身が元気いっぱいなのであればわがままの可能性が高いので、少し様子を見てみることをおすすめします。
ストレス
「ストレス」も犬の食欲不振の原因になります。
例えば「引っ越しなどで環境が大きく変わった」「飼い主が多忙でかまってあげていない」というような出来事は犬にとって大きなストレスがかかります。
愛犬の食欲がなくなった時は、犬にとってストレスになるようなことがなかったか思い返してみましょう。
運動量が少ない
運動量が少ないことも犬がご飯を食べない原因になります。
お腹を空かすにはエネルギーを消費しなければいけません。
そのため「犬の大きさに合った運動量をこなしていない」「室内飼いである」など、運動量が少なくなる環境下では食欲不振になりがちです。
老化
老化による代謝や消化機能の低下も食欲不振の原因となります。
シニア犬になればご飯の量が減っていくのは自然なことなので、それほど心配することではありません。
ただし、シニア犬の食欲不振は老化だけでなく病気が原因の可能性もあるので、日頃から愛犬の様子を注意深く観察するようにしましょう。
病気
食欲不振以外にも気になる症状がある場合は、病気の可能性が考えられます。
- 水を飲まない
- 嘔吐・下痢などの症状がある
- いつものような元気がない
- 呼吸が荒いなど、どこか普段と異なる様子がある
上記のような特徴が見られたら、病気が食欲不振の原因となっている可能性が高いので、一刻も早く病院に相談することをおすすめします。
愛犬がドッグフードを食べない時の対処法
愛犬が食欲不振になった場合、愛犬家はどのような対策を取っているのでしょうか。
こちらも犬を飼っている成人男女に「犬がドッグフードを食べない時の対処法」についてアンケート調査したところ、最も多かった回答は「フードの種類を変更した(93人)」でした。
次いで「フードをやわらかくした(46人)」「おやつを与えた(41人)」など、現在のフード内容をとりあえず見直してみる人が多いようです。
また、その他の意見としても「一部手作りにした」「ドッグフード用のふりかけをトッピングした」「フードを細かく刻んだ」といった、フードそのものの改善方法を試すパターンが見られることからも、フード自体の工夫はもっとも優先されやすい対策方法だといえるでしょう。
他には「スキンシップをとったり遊んであげたりした(18人)」「運動量を増やした(16人)」といった、環境の見直しを対策として取り入れている人もいました。
続いて「セルフでの対処法で犬の食欲不振は改善しましたか?」と聞いてみたところ、9割以上の人が「はい」と回答しました。
ほとんどの場合、家での対策で犬の食欲不振を改善することができるようです。
愛犬がご飯を食べない時は、食事内容を変えてみたり、環境を改善したりと愛犬の様子や性格に合わせて対策してみましょう。
ドッグフードを変える
わんちゃんにもそれぞれ食事の好みが存在します。
もし今のドッグフードに食いつきが悪いと感じているなら、フードを切り替えてみることをおすすめします。
とくに老犬の場合、歯や味覚などの衰えによって今までのフードが合わなくなることがあります。
愛犬がご飯を食べなくなったと感じたら、シニアの犬の体に合わせた栄養素、素材で作られたフードを選んであげましょう。
「シニアのためのこのこのごはん」は、老犬の健康をキープするために作られたおすすめのフードです。
▶︎ シニアのためのこのこのごはん
https://shop.konokototomoni.com/shop/products/skg00/
シニア犬専用フードを活用することで、老化による健康・食欲不振両面の対策がしやすくなります。
ただしフードを急に切り替えてしまうと、体が慣れず嘔吐や下痢を招く危険性があるので、注意が必要です。
切り替えるときは今までのフードに混ぜて徐々に慣らしていき、1〜2週間かけて新しいフードの割合を増やしていくとよいでしょう。
ドッグフードを温めてやわらかくする
犬の食欲が低下したときは、ドッグフードを温めてやわらかくするのも有効です。
温めることで香りが強くなって食べやすくなるため、犬の食欲を刺激することができます。
水に浸したフードを電子レンジで20秒程度温める、30度〜40度のぬるま湯にフードを浸すなどの方法がおすすめです。
なかなかやわらかくならないときは、フードプロセッサーやミキサーで細かく砕いて食べやすくするというのも一つの手です。
犬のストレス解消に努める
犬のストレスを解消してあげることも食欲不振に対する効果的な対策の一つです。
とくに、大きな環境の変化があったり、遊んであげられない日が続いていたりする場合、ストレスが犬の食欲に影響している可能性が高いです。
留守番の時間を短くしてできるだけ一緒にいてあげたり、遊びや散歩の時間を増やしたりして、コミュニケーションを積極的にとるよう心がけていけば、愛犬のストレスが解消されて食欲も戻ってくるでしょう。
しつけの仕方を見直す
わがままや気まぐれで食べないようなら、しつけの仕方を見直す必要があります。
食べないからといっていつまでもフードを出しておくと、犬はいつ食べてもOKだと思い込んでしまい、ご飯を出された時に手をつけなくなってしまいます。
規則正しい食生活に戻すためにも、フードを出しておく時間は大体30分を目安にしっかり区切りましょう。
運動量を増やす
散歩が少ないなど、運動不足に心当たりがある場合は運動量を増やすよう心がけましょう。
怪我をしている子やシニア犬の場合は無理に散歩にこだわらず、ボールやおもちゃを使った室内遊びを積極的に取り入れるのもおすすめです。
食欲がない犬を病院に連れていくかどうかの判断基準
犬の食欲不振はよくあることとはいえ、やはり食べなくなるのは心配なものです。
愛犬がご飯を食べなかったことがある成人男女に「病院に連れて行きましたか?」とアンケート調査したところ、「はい」と回答したのは約18%ほどでした。
上記に紹介したようなセルフの対処法で食欲不振が改善した場合、多くの人が病院の受診は必要ないと考えるようです。
では、病院に連れていくか行かないかの境目はどのあたりなのでしょうか。
こちらも病院を受診した飼い主に「ご飯を食べなくなってから何日で病院に連れて行ったか」をアンケート調査したところ、もっとも多かったのは「2日」でした。
「1日くらいなら様子見でも…」と考える人のほうが多いようですが、やはり2日以上食欲不振が続くと心配になってしまうということなのでしょう。
ちなみに、病院に連れていった食欲不振の犬の状態としては、以下のような回答が見られました。
- 食べ物を口にしなかった。元気がなく、あまり動かなかった
- 急に朝からご飯を食べなくなった
- 元気がなくて下痢ばかりしていた
- 食べ物だけでなく水も飲まなかったし嘔吐した
いずれも食欲不振以外の症状や突然の体調変化が目立っています。
食欲不振だけでなく、普段の様子と明らかに違うようであれば病院に連れていくことをおすすめします。
3日以上ご飯を食べない犬は病院にへ連れていく
健康な犬でもフードを1〜2日食べないことはあります。
持病や他の症状がなく、普段と様子が変わらないのであれば2日程度なら様子を見ても問題ありません。
しかし、他に変わったところが見られなくても3日以上ご飯を食べない場合は病院に連れていくことをおすすめします。
また、持病のある犬や高齢犬の場合はそれより早めに受診したほうが良いでしょう。
すぐ病院に連れていくべき犬の症状
食欲不振以外にも、以下のような症状がある場合はすぐに病院に連れていきましょう。
- 普段より元気がない
- ご飯だけでなくおやつも欲しがらない
- 水を飲まない
- 嘔吐
- 下痢
元気がなくおやつも欲しがらない時は、かなり体調が悪化していると考えられます。
また、下痢や嘔吐があるのなら、内臓疾患や異物の飲み込みといった緊急性の高いトラブルの可能性が考えられます。
いずれにせよ普段とは違う症状が見られるのであれば、すぐに動物病院を受診してください。
まずは犬がご飯を食べない理由を見極めることが大事!
犬がご飯を食べなくなるのはよくあることであり、他の症状がなく普段通りならセルフケアで様子を見てもOKです。
フード自体に飽きている可能性も十分考えられるので、種類を変えたり温めたりして食べやすくしてあげるとよいでしょう。
また、運動不足やスキンシップ不足など普段の生活が食欲に影響することもあります。
まずは食欲不振の原因を見極め、愛犬に必要なケアをしてあげてください。
ただし、ご飯を食べない以外の症状がある場合はすぐに病院に連れていってくださいね。
【 調査概要 】
- 調査方法:インターネットアンケート
- 調査対象:成人男性・成人女性
- アンケート母数:男女200名
- 実施日:2024年12月20日
- 調査実施主体:株式会社ゆすず「コノコトトモニ」