いつものんびりしていてストレスがなさそうなわんちゃん達ですが、人間と同じでわんちゃん達もストレスを感じていることがあります。
些細な事がわんちゃんのストレスになってしまい、体調を崩したり、病気なってしまう可能性もあります。
わんちゃん達のストレスの原因やストレスのサイン、解消法をご紹介していきます。
犬がストレスを感じる原因は?
犬がストレスを感じる原因は大きく分けて2つ種類があります。
それは、心理的なストレスと身体的なストレスです。具体的にどのようなことなのか見ていきましょう。
心理的な部分が原因となって生じるストレス
《環境の変化》
①ペットショップからや里親になってわんちゃん達をお出迎えする、またはお引越しなどの「住む家」が変わる場合があげられます。
わんちゃんは元々慣れ親しんだ場所から違う場所に移る訳ですから不安や緊張などでストレスを感じてしまいます。
お迎えしたばかりはつい構って遊びたくなりますが、最初は構いすぎも疲れやストレスの原因になる可能性があるので最初は慣らせる為にゆっくりさせてあげましょう。
②飼い主さんの結婚、出産、他のわんちゃんをお出迎えするなどの「家族が増えた」場合です。
飼い主さんからの愛情が自分だけではなく他に向けられてしまいスキンシップが不足して不安になり精神的なストレスになってしまいます。
おもちゃで遊んであげたり、撫でてあげるだけでもわんちゃんは喜びます。スキンシップは欠かさずしましょう。
身体的な部分が原因となって生じるストレス
《過度な運動または運動不足》
過度な運動は何故駄目なのでしょうか?
過度な運動は骨や関節に負担がかかってしまいます。また、心臓の負担になってしまったり、健康にも悪影響が及んでしまい、寿命が縮まってしまうというリスクがあります。
逆に運動不足になってしまうと、ストレスを感じて攻撃的になってしまったり、ご飯の量は変わっていないのに太ってしまったりということが起こってしまう場合があります。
過度な運動も運動不足もわんちゃんにストレスを与えてしまっているのです。
では、適度な運動とはどのくらいなのか?運動量は犬種によって様々です。
散歩の長さは、約大型犬は30~60分程度・小型犬は約20~30分程度と言われています。
しかし実際はわんちゃんによって運動量は様々です。わんちゃんの様子を見ながら散歩をしていくことが大切です。
普段の何気ない生活の中にもストレスの原因が・・・
気温
温度差が激しいとわんちゃんは体調を崩してしまいます。わんちゃんの過ごしやすい温度は22~26℃と言われています。
特にわんちゃんは暑いのが苦手な子が多いと言われています。
その場合、舌でハァハァして体温調節します。この呼吸法を「パンティング」といいます。
わんちゃん達は被毛で覆われていて体内に熱がこもりやすいので、このパンティングをすることによって体の熱を外に出してくれます。
夏は冷房、冬は暖房とわんちゃんの過ごしやすい22~26℃で調節してあげましょう。
明るさ
わんちゃんの目は、白黒に見えていて色を判断するのが難しいと言われています。しかし、その代わりにほんの少しの明かりでも見えるようになっています。
なので、暗い所でも目が見えています。
家の電気は留守中基本的に電気を付けなくても大丈夫です。ですが、普段電気を付けている時間帯は付けてあげましょう。いつも付いてる時間帯なのになんで付いてないのだろうと逆に不安になってしまいストレスになります。
臭い
わんちゃんは臭いにとても敏感です。人間の「1億倍」嗅覚が良いと言われています。
わんちゃんはタバコやアルコール、柑橘類、香水、お酢など刺激が強い臭いが苦手です。
この臭いを嗅ぐだけでストレスがかかります。
空気清浄機をかけたり、わんちゃんの近くで上記のような強い臭いの物を使わない様にしましょう。
飼い主さんがストレスを感じているとわんちゃんもストレスを感じる!?
あなたの些細な変化にもわんちゃんは敏感なんです
飼い主さんのストレスはわんちゃん達にすぐ伝わってしまいます。
例えば、口調や態度、仕草、雰囲気、表情などから、わんちゃんたちは敏感に感じ取ってしまいます。
飼い主さんの負の感情がわんちゃん達にも影響が及び不安にさせて、それがストレスになっていくのです。
犬のストレスサインの見分け方
わんちゃん達は言葉を喋ることが出来ません。ですがストレスを感じている時飼い主さんに気付いてほしくてストレスサインを出しているのです。
飼い主さんが日々の観察で早く気付いてあげることが大切になってきます。
ふとした何気ない動きに注目
①あくびをする
あくびをすると眠いのかな?リラックスしているのかな?と思うかも知れません。しかし、あくびをするのは眠い・リラックスをしているからだけではありません。
あくびとは、「眠い」「リラックス」とは他に、「深呼吸」や「ため息」など緊張や不安、ストレスに値する事が多いです。
そして、自分と相手の気持ちを落ち着かせるためにする「カーミングシグナル」はあくびもその1つになります。
見慣れないわんちゃんを見た時や叱られている時にあくびをした場合それは「争う事を望みません」という意思表示になります。
また、不信感を相手に伝える場合もあくびをします。例えば初対面の人に撫でられるなどそうした場合不信感からのストレスが影響してると言えるでしょう。
もし、あくびをしていたら「眠くて」しているのか、「ストレス」でしているのか見極め、ストレスを与えているものなどがあればそれを取り除くようにしましょう。
②体の一部を舐めるまたは噛む
飼い主さんが相手にしてくれなかったりストレスを感じた時に舐めたり、噛んだりする子がいます。特に尻尾や足を舐めたり噛んだりするのが多いです。舐めすぎたり、噛みすぎると炎症を起こして腫れて赤くなったり毛が抜け落ちることがあります。炎症が起きる前に気付いてあげましょう。
③尻尾を下げる(後ろ足の間に尻尾を入れる)
不安や不快感、恐怖心、体調不良などのストレスから尻尾が下がってしまいます。
また恐怖心が大きくなればなるほど、後ろ足の間の中に尻尾を丸め込めてしまいます。
例えば、動物病院・トリミングに行くときや、大きな音がする、飼い主さんに叱られる、などこのようなしぐさをする子が見受けられます。
④尻尾を追いかけ回る
子犬は好奇心旺盛なので動いている物を見ると追いかけるという心理が働きます。尻尾がおもちゃだと思い追いかけ回る子が多いと思います。
ですが、成犬が尻尾を追いかけ回る場合それは遊びではなくストレスサインです。
この行動は、「テイルチェイシング」と呼びます。
飼い主さんが相手にしてくれなかったり、お留守番をしている際にしてしまう子が多いのです。これを放っておくと癖になってしまいます。
また追っかけ回し、噛み炎症が起こる可能性も出てきます。
寂しさのストレスにより起こる行動なので、家に居る際はわんちゃんとのスキンシップをとり愛情を注ぎましょう。
⑤舌を出してハァハァする
わんちゃんにとって、舌を出す事は体温調節の為にする一般的な行動です。
「パンティング」と呼ばれています。
散歩や遊んで舌を出してハァハァする。これは普通のことです。
しかし、特に動いてもいないのに舌を出してハァハァする場合はストレスを受けている可能性が高いです。
動物病院に行った際などに、舌を出してハァハァするのは緊張が原因のストレスです。
家の中でする際は、室内環境温度が合っていない場合があります。人間にはちょうど良い温度であってもわんちゃんにとってはストレスを感じてしまう温度かもしれません。
わんちゃんの行動、様子を見ながら室内温度を変えてあげましょう。
こんな症状がもし現れたら?すぐに動物病院へ!
◇嘔吐の回数が増える
◇下痢の回数が増える・血便・血尿が出る
◇脱毛・ハゲができている
この3つは、「ストレスが原因」で起きてしまう可能性がある症状になります。
しかし、とても危険な感染症や病気の可能性も有り得ますのですぐ病院に行って見てもらいましょう。
ストレス解消のために飼い主さんができること
愛犬とのコミニュケーションの時間を十分にとりましょう
・スキンシップをとり愛情を注ぐ。
・おもちゃで一緒に遊んであげる。
・適度な散歩、運動をさせる など
わんちゃんにとって、飼い主さんとのコミュニケーションはとても嬉しい事です。忙しいからといって怠ってはいけません。
わんちゃんにとって暮らしやすい環境を整えてあげましょう
わんちゃんは1人では暮らせません。人間の私たちが暮らしやすい環境を整えなければなりません。
まず、十分な食事や水分を与えましょう。食事や水分がないと生きていけません。
次に室内温度の調節をしましょう。( 22~26℃設定)そしてこまめに見てあげましょう。
コンセントやスリッパ、ティッシュなど危険なものがわんちゃんの目線には沢山あります。誤飲しないよう目線の上に物を置いたり、仕切りを作って対策しましょう。
安心で安全な環境を作りましょう!
まとめ
わんちゃんはとても敏感で我慢強いです。
そして我慢して弱みを見せないようにしています。そのため、ストレスが原因で体調を崩してしまうこともありますので、飼い主のみなさんがわんちゃんのちょっとした仕草や様子、ストレスサインを気にして見てあげ、少しでもストレスを軽減、失くしてあげる為にケアをしてあげたいですね。