トリミングサロンを選ぶとき、どんな基準でお店を選んでいますか?料金、アクセスの良さ、カットのセンスの良さ、商品の取り扱いの有無など様々な基準があるでしょう。トリミングは犬にとって必ずしも快適なものではなく時にはストレスになることもあります。愛犬のためにベストなトリマー、トリミングサロンを選んであげましょう。
トリミングの重要性
シャンプーや爪切りは自宅で済ませるという飼い主さんが増えています。中にはプロ用のハサミやバリカンを購入してカットまで自宅で完了させるという方もいるほどです。
でもトリマーによるトリミングは決して単なる贅沢でもおしゃれでもありません。愛犬の健康管理、しつけの面でとても重要な意味があります。
トリミングの持つ本当の意味を知ると、定期的な利用も必要なことだと理解できるでしょう。
おしゃれの為だけではありません!
トリミングは決しておしゃれが目的なだけではありません。
トリミングを利用することでの効果は
・愛犬の社会化トレーニング
・プロによる皮膚の状態の確認や病気の早期発見
・抜け毛の完全な除去
など様々です。
例えば犬にとって生後一年までは社会化期と呼ばれる大切な期間です。この期間にいかに多くの人間や犬とふれあい、様々な環境、状況を経験することでその後の問題行動の予防に大きな効果があることはすでに多くの飼い主さんが知るところです。
ただこの時期はまだ体も小さく、被毛も生え揃っていないことから自宅でも簡単にシャンプーや爪切り、カットを済ませることができます。
もちろん自宅で飼い主さんがシャンプーやお手入れを済ませることもしつけの一環ですが、あえてトリミングサロンを利用することも大切なしつけです。
・飼い主以外の人と友好的に過ごすこと
・噛みつき、威嚇、暴れなどをしないこと
・他の犬がいる環境でも落ち着いて過ごすこと
などを身に着けることができます。これらの行動は決して当たり前にできることではなく、子犬の頃から経験を積むことで身に着けることができる習慣です。
犬と暮らすうえではペットホテルを利用したり、動物病院を受診したりと飼い主さん以外の人間とふれあい、世話をされる機会が必ず生じます。そのような場面で愛犬が危険な行為をしたり、過度なストレスを感じずに済むように社会経験を積ませておくこともとても大切です。
またトリミングサロンでは大型のドライヤーを使用し被毛の根本まで風をいきわたらせ乾燥作業を行います。
この時、皮膚の赤みや湿疹、変色を見つけることができたり、初期の腫瘍を見つけることもできます。
家庭用ドライヤーでは乾燥はできても被毛を根本から開き、皮膚表面の状態の確認まではなかなか難しいのでこのような点もトリミングサロンを利用するメリットです。
特に換毛期は抜け残った被毛が皮膚を覆ってしまい、なかなか異変の発見ができにくくなります。そのためトリミングサロンを利用し、すっきりと抜け毛を取り去ることで、皮膚の状態が確認でき、皮膚や被毛の通気性が向上し、新陳代謝向上の効果をもたらすことができます。
日ごろは自宅でシャンプーを行い、数か月の一度、換毛期の時期にだけトリミングサロンを利用するというように両方のスタイルを使い分けるとより愛犬の健康管理に万全を期すことができます。
トリミングサロンを選ぶとき、押さえたいポイント!
トリミングサロンの多くは個人オーナーが営業をしているので、店舗ごとに料金、サービス内容が様々です。もちろん技術やセンスにも差があります。
愛犬を安心して任せることができ、トリミングのでき栄えに感激できるようなトリミングサロンの選び方をご説明させていただきます。
動物取扱業の登録がされているか
国内では動物愛護法という法律の制定を受け、トリミングサロンを開業する場合は自治体の許認可を受けることが義務付けられています。たとえ小規模で自宅の一部を改装し営業を行う場合でも例外ではありません。
この許認可を受けると、来店客から見える場所に許可証を掲示することが義務付けられます。また広告やチラシ、WEBサイトにも許認可に関する情報を記載することが義務付けられているので、利用にあたってはまずこの点を確認し正規届け出を行っているトリミングサロンを利用しましょう。
ガラス張りなどで中が見えるようになっているか
トリミングサロンはガラス張りで仕事ぶり、愛犬の姿に目が届くように工夫されている店とあえてカーテンや壁で視線を遮る使用の店とがあります。
カーテンなどで視線を遮ることで、犬が落ち着き、安全に作業ができるというトリマー側の意見もありますが、飼い主の希望の多くは視認性の高いスタイルです。
愛犬がトリミングをしている姿は普段見る姿とは違い新鮮で、飼い主にとっても楽しいものです。
いざ足を運んでからこのような仕様に違いに気が付いたというケースもあるので、初めて利用するトリミングサロンはあらかじめ見学に足を運ぶと安心です。
カウンセリングをしっかりとおこなってくれるか
トリミングサロンの中には同一犬種、同一スタイルにこだわる店もあります。例えばシーズー、ヨークシャーテリア、シュナウザーの様にペットとしての一般的なカットスタイルが確立されている場合、飼い主の要望を確認しないまま、同一の仕上がりにする方法です。
この方法は大変効率的ですが、必ずしもベストな方法ではありません。
犬によって
・肥満体形を隠したい
・ホルモン以上で抜け落ちた被毛をカバーしたい
・長く伸ばしたい
・日ごろのお手入れを簡単に済ませたい
など細かい要望が必ずあるからです。
飼い主の些細な意見や要望もしっかりと聞き取り、それぞれにあったベストな提案ができるトリマーがいることはトリミングサロン選びでとても大切なことです。
料金がしっかりと明記されているか
実はトリミングサロンの料金設定は店ごとにその内容に違いがあります。
人間の美容室の様にカットとシャンプーという基本セットが全ての店に通用するわけではありません。
例えばシャンプーコース 3000円の場合、
A店ではシャンプーのみ
B店ではシャンプー、爪切り、耳掃除、肛門腺絞りがセット
C店ではB店の内容と足回りのカットがセット
というように同じ「シャンプーコース」でも違いがあります。
利用にあたっては利用サービスに含まれる施術の内容、料金をしっかりと確認しましょう。
また同一サービス、料金の場合でも所要時間やお迎え時間の決まりが大きく異なることもあるので、この点も併せて確認をしましょう。
例えば
A店では午前中に一斉に預かり、夕方に一斉にお迎えのスタイル
B店ではトリミング完了次第、都度飼い主がお迎えのスタイル
C店ではトリミング終了予定時間から30分以内のお迎えが条件になり、30分経過後は一時預かりとしての別途料金が発生するスタイル
この様にトリミングサロンにはいろいろなスタイルがあるので、疑問や不安は事前に解消し、お気に入りのトリミングサロンを見つけましょう。
まとめ
トリミングは愛犬のおしゃれだけでなく、健康管理、病気の早期発見も期待できるサービスです。家庭でのお手入れと合わせて上手に活用しましょう。