愛犬が家具や壁などに何度もおしっこをしてしまい、「どうすればマーキングをやめさせられるの?」と悩んでいる飼い主さんは少なくないでしょう。
マーキングは犬の本能的な行動ですが、室内で繰り返されると掃除やニオイの問題だけでなく、来客時や外出先で困ってしまうこともあります。
この記事では、犬がマーキングする理由や、やめさせる方法、しつけをする時のNG行動について詳しく解説します。
また、犬を飼っている飼い主200人を対象に、「マーキング」に関するアンケート調査を実施しました。
アンケート結果や飼い主さんたちの体験談も踏まえて解説しているので、愛犬のマーキングに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
マーキングとは
マーキングとは、犬が自分の存在や縄張りを周囲に知らせるために、さまざまな場所へ排尿する行動のことです。
通常のおしっこが膀胱に溜まった尿を排出する生理現象であるのに対し、マーキングは自分のニオイを残して情報を伝えることを目的としています。
犬の尿には、性別や体の大きさ、発情の有無など、多くの情報が含まれています。
そのニオイを嗅いだ他の犬は情報を読み取り、さらに自分の尿を重ねて存在をアピールすることがあるのです。
マーキングはオスに多いイメージがありますが、メスが行うことも珍しくありません。
とくに避妊手術をしていないメスは、発情期に自分の存在を周囲へ知らせる目的でマーキングをすることがあります。
愛犬が短時間のうちに何度も少量のおしっこをしている場合は、通常の排泄ではなくマーキングの可能性があります。
まずは行動の特徴を理解し、落ち着いて様子を見守ることが大切です。
犬がマーキングする理由

犬はどのような理由でマーキングをするのでしょうか。
ここでは、マーキングをする主な理由を3つ紹介します。
縄張り意識
犬がマーキングをする大きな理由は、自分の縄張りや存在を周囲に示したいからです。
尿に含まれるニオイには多くの情報が含まれており、周囲の犬に対して「ここは自分のテリトリーだ」と伝える役割があります。
ニオイを嗅いだ他の犬は、その場所が誰の縄張りなのかを瞬時に把握し、行動の判断材料にしていると考えられています。
マーキングは単なる排尿ではなく、犬同士がコミュニケーションを取るための本能的な行動なのです。
異性へのアピール
犬がマーキングをする理由として、性ホルモンの影響も挙げられます。
とくに未去勢のオスは、性ホルモンの働きによってマーキングをしやすい傾向があります。
近くにいるメスの発情期のニオイを敏感に察知し、自分の存在をアピールするためにマーキングをするのです。
オスにとってマーキングは、自分の強さや魅力を異性へ伝える本能的な行動の一つといえます。
また、異性へのアピールだけでなく、自分が交尾可能な状態であることを周囲へ知らせる役割も担っています。
不安やストレス
犬のマーキングは、心理的な要因によって起こることもあります。
犬は、新しい環境や生活リズムの変化に強い不安やストレスを感じると、自分のニオイを付けることで安心しようとすることがあるのです。
例えば、引っ越しや来客、新しい家族やペットが増えることなどは、犬にとって大きな環境の変化といえます。
人が思っている以上に負担を感じ、そのストレスがマーキングとして表れることも少なくありません。
とくに、臆病で繊細な性格の犬は環境の変化に敏感なので、不安やストレスがマーキングにつながりやすいでしょう。
愛犬のマーキングに困った経験はある?
本能的な行動とはいえ、室内でマーキングをされると掃除やニオイの問題など、飼い主さんにとって大きな悩みになります。
そこで今回は、犬を飼っている飼い主さん200人に「愛犬のマーキングに困った経験はありますか?」というアンケート調査を実施しました。

【愛犬のマーキングに困った経験はありますか?(n=200)】ある:73人(36.50%)/ない:127人(63.50%)
アンケートの結果、「ある」と回答した飼い主さんは73人、「ない」と回答した飼い主さんは127人でした。
約4割弱の飼い主さんが、愛犬のマーキングに悩んだ経験があることが分かります。
マーキングは犬にとって自然な行動ですが、室内で繰り返されると掃除やニオイ対策に苦労することも少なくありません。
そこで、「愛犬のマーキングに困ったことがある」と回答した飼い主さんに、具体的な体験談を聞いてみました。
Q. 愛犬のマーキングに困ったエピソードを教えてください(自由回答 一部抜粋)
- 家の中で家具やカーテン、壁にマーキングをするようになり、何度掃除をしてもニオイが残ってしまうことに困りました。
- 散歩中だけでなく、来客時に興奮して家具の脚やカーテンにマーキングしてしまい、掃除や消臭が大変でした。
- 友人の家に遊びに行った際、部屋の家具に何度もマーキングをしてしまい本当に気まずかったです。
※ 株式会社ゆずず調べ:「愛犬のマーキングに困ったことがある」と回答した73人を対象
アンケートでは、家具や壁、カーテンなどを汚してしまうことや、ニオイがなかなか取れないことに悩む声が多く寄せられました。
また、来客時や友人宅でマーキングをしてしまい、「周囲に迷惑をかけてしまうのではないかと不安を感じた」という体験談も見られます。
マーキングは愛犬の本能によるものですが、飼い主さんにとっては日常生活に大きく影響する悩みの一つとなっているようです。
マーキングをやめさせる方法

適切なしつけや環境作りを行うことで、マーキングの回数を減らしたり、室内でのマーキングを防いだりすることができます。
ここでは、アンケートで寄せられた飼い主さんの工夫をもとに、マーキングをやめさせる方法を紹介します。
トイレのしつけを徹底する
マーキングをやめさせるためには、トイレのしつけを徹底する必要があります。
しつけのポイントは、マーキングしそうな様子を見せたときに、すぐにトイレに誘導し、成功した時はしっかりと褒めてご褒美を与えることです。
叱ってやめさせるのではなく、「ここで排泄すると褒めてもらえる」と覚えてもらうことで、正しい場所で排泄する習慣が身につきやすくなります。
飼い主さんに聞いた、マーキングをやめさせるために行った対策においても、「トイレにこまめに誘導する」「成功したらしっかりと褒めてあげる」といった回答が多く寄せられました。
Q. マーキングをやめさせるためにした対策を教えてください(自由回答 一部抜粋)
- マーキングをやめてもらうために、まずトイレへ行くタイミングを見極めてこまめに誘導し、成功したときはたくさん褒めてご褒美をあげました。
- マーキングしそうな様子があればすぐにトイレへ誘導し、成功したときはしっかり褒めるようにしました。
- トイレトレーニング用のスプレーを使って、トイレの場所を覚えてもらった
※ 株式会社ゆずず調べ:犬を飼っている200人を対象
マーキングしてしまった場所をしっかり消臭する
犬は、自分や他の犬のニオイが残っている場所で再びマーキングをしやすい習性があります。
そのため、一度マーキングされた場所は、見た目がきれいになっただけでは十分ではありません。
犬の嗅覚は人間よりもはるかに優れているので、ペット用の酵素入り消臭剤などを使い、ニオイの元までしっかり取り除くことが大切です。
飼い主さんへのアンケートでも、「徹底して掃除と消臭を行うようにした」という回答が多く見られました。
Q. マーキングをやめさせるためにした対策を教えてください(自由回答 一部抜粋)
- マーキングされた場所は酵素入りの専用消臭剤で完全に臭いを消しました
- マーキングしそうな場所をこまめに掃除し、臭いが残らないよう消臭剤を使いました。
- マーキングした場所は消臭剤でしっかりニオイを消し、同じ場所で繰り返さないよう対策しました
※ 株式会社ゆずず調べ:犬を飼っている200人を対象
マーキングしないような環境作り
しつけだけでなく、愛犬がマーキングしにくい環境を整えることも重要です。
室内でマーキングが起こる場合、愛犬が自由に動ける範囲を制限しつつ、落ち着くことができる空間を用意してあげましょう。
また、不安やストレスが原因でマーキングをする犬もいるので、適度な運動や遊び、スキンシップを取り入れ、安心して過ごせる環境を作ってあげることも大切です。
飼い主さんへのアンケートでは、「家の中で自由に行動できる範囲を制限したり、目を離す時間はサークルやケージを活用したりしている」という工夫が多く寄せられました。
Q. マーキングをやめさせるためにした対策を教えてください(自由回答 一部抜粋)
- ストレスがない環境作りとかトイレを変えたりした
- 目を離す時間を減らし、必要に応じてサークルを活用する
- 家の中の行動範囲を狭くする
※ 株式会社ゆずず調べ:犬を飼っている200人を対象
マーキングのしつけをする時のNG行動
「マーキングをやめさせたい」という気持ちが強いあまり、逆効果になる対応をしてしまう飼い主さんも少なくありません。
最後に、アンケートで寄せられた失敗談をもとに、マーキングのしつけで避けたいNG行動を紹介します。
強く叱ってやめさせようとする
Q. マーキングへのしつけで失敗だったと感じた経験を教えてください(自由回答 一部抜粋)
- マーキングをした直後に強く叱れば改善すると思っていましたが、愛犬が萎縮してしまい逆効果でした。
- 見つけた瞬間に大声で怒ってしまったことです。
犬側としてはオシッコをしたこと自体を怒られたと勘違いしてしまい、次からは見えない物陰で隠れて隠れてマーキングをするようになり、逆効果になってしまったのが大きな失敗でした。 - 現場ではないタイミングで叱ってしまい、犬が何を怒られているのか分からず逆効果でした。
大きな声で叱るより、環境を整えて成功体験を増やすことのほうが効果的だと感じました。
※ 株式会社ゆずず調べ:犬を飼っている200人を対象
アンケートでは、「強く叱ってしまったことを後悔している」という声が最も多く寄せられました。
犬はマーキングではなく、「排尿そのものが悪いこと」と勘違いしてしまう場合があります。
その結果、飼い主さんの見えない場所で排泄するようになったり、不安やストレスが強くなってマーキングが悪化したりすることもあるでしょう。
マーキングをやめさせたい時は、叱るのではなく、正しい場所で排泄できた成功体験を積み重ねることが大切です。
しつけのタイミングが遅くなる
Q. マーキングへのしつけで失敗だったと感じた経験を教えてください(自由回答 一部抜粋)
- 昔飼っていた犬がわりと自由にしていたため、その癖が抜けずにいた。
今はマナーをきちんとしなければならないと思っている。 - 一番はじめにするべきだった
- 最初の頃に「少しくらいならいいか」と許してしまった事で、癖になってしまったのが失敗でした。
一度習慣になると直すのが大変で、もっと早い段階でしっかり止めるべきだった。と感じてます
※ 株式会社ゆずず調べ:犬を飼っている200人を対象
マーキングは、一度習慣になってしまうと改善するまでに時間がかかることがあります。
アンケートでも、「最初は少しだからと見過ごしてしまい、後から直すのが大変だった」という後悔の声が多く見られました。
そのため、マーキングのしつけはお迎えしてすぐに始めることをおすすめします。
マーキングの兆候が見られたら放置せず、早い段階から一貫したしつけを始めることを心がけましょう。
早めに対応することで、愛犬は正しい排泄場所を覚えてくれるようになります。
愛犬のマーキングに困ったら褒めてしつけてあげよう

今回のアンケート調査では、約4割弱の飼い主さんが愛犬のマーキングに困った経験があることが分かりました。
マーキングは縄張り意識や異性へのアピール、不安やストレスなど、さまざまな理由から見られる犬の本能的な行動です。
頭ごなしに叱るのではなく、マーキングをする理由に合わせて適切に対応するようにしてください。
室内でのマーキングを減らしたい場合は、トイレトレーニングを見直したり、マーキングした場所をしっかり消臭したりしましょう。
また、愛犬が安心して過ごせる環境を整えることも、マーキング対策につながります。
今回紹介した方法を参考に、愛犬の気持ちに寄り添いながら、根気よくしつけを続けていきましょう。
【調査概要】
- 調査方法:インターネットアンケート
- 調査対象:犬を飼っている成人男性・成人女性
- アンケート母数:男女200名
- 実施日:2026年7月7日
- 調査実施主体:株式会社ゆずず「コノコトトモニ」




















