【専門家監修】犬は大根を食べても大丈夫!正しい与え方や適量&注意点を解説 【専門家監修】犬は大根を食べても大丈夫!正しい与え方や適量&注意点を解説

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【専門家監修】犬は大根を食べても大丈夫!正しい与え方や適量&注意点を解説

サラダや煮物、鍋料理など、食卓でおなじみの「大根」。

人間にとっては身近な食材ですが、「愛犬に与えても大丈夫?」と疑問に思う飼い主さんも多いのではないでしょうか。

そこで、今回の記事では、犬に大根を与えても大丈夫なのか大根を与えるメリットや適量、注意点を紹介します。

 

犬に大根を与えても大丈夫!

結論からお伝えすると、犬に大根を与えても全く問題ありません。

大根には犬にとって中毒を引き起こすような有害物質は含まれていないので、安心して与えることができます。

一般的に食べられている白い根の部分だけでなく、栄養豊富な葉や茎も食べさせて大丈夫です。

加熱せず生のまま与えても問題はないので、シャリシャリとした食感をおやつとして楽しませたり、細かくしてドッグフードにトッピングしたりと、手軽に毎日の食事に取り入れることができます。

 

犬に大根を与えるメリット

大根には豊富な水分をはじめ、消化を助ける酵素やビタミンなど、犬の健康をサポートする栄養素がバランスよく含まれています。

ここでは、犬に大根を与えることで期待できる具体的なメリットを解説します。

まずは、大根の根と葉に含まれる主要な栄養素を比較してみましょう。

大根に含まれる主な栄養素
栄養素(可食部100gあたり) 根(皮付き・生) 葉(生) 
エネルギー 15kcal 23kcal 
水分 94.6g 90.6g 
食物繊維総量 1.4g 4.0g 
カリウム 230mg 400mg
カルシウム
24mg 260mg
ビタミンC
12mg 53mg
β-カロテン
0μg 3900μg

※ 出典:文部科学省「食品成分データベース」

 

熱中症や脱水が予防できる

大根はその90%以上が水分で構成されており、食べるだけで効率よく水分を摂取できるのが大きな魅力です。

とくに、夏の暑い時期の熱中症対策はもちろんのこと、空気が乾燥して飲水量が減りがちな冬場の脱水予防にも非常に有効だといえるでしょう。

「あまり水を飲んでくれない」という犬の場合でも、おやつやトッピングとして取り入れることで、美味しく手軽に水分を補い、体調管理をサポートできます。

 

アンチエイジングの効果が期待できる

大根に含まれる「ビタミンC」には、老化やさまざまな病気の引き金となる活性酸素を抑える、強力な抗酸化作用があります。

もともと犬は、人間と違って体内でビタミンCを合成できる動物です。

そのため、若いうちは食事から積極的に摂る必要性は低いとされています。

しかし、5歳を過ぎた頃(シニア期の入り口)からビタミンCの合成能力は徐々に衰え始めるといわれており、食事やサプリメントから補ってあげることが、健康で若々しい体づくりを支える鍵となります。

 

胃腸の働きをサポートしてくれる

大根には、「アミラーゼ(ジアスターゼ)」、「プロテアーゼ」、「リパーゼ」といった、三大栄養素の消化を助ける酵素が豊富に含まれています。

これらには、「でんぷん・タンパク質・脂質」をそれぞれ分解する働きがあり、食事と一緒に摂ることで胃腸の消化活動をスムーズに助けてくれます。

とくに、食欲が落ちているときや加齢などで胃腸の働きが弱まっているときに与えると、消化器官への負担をグッと軽減してくれるので、愛犬のお腹の健康を守る心強い味方となってくれるでしょう。

 

腸内環境を改善してくれる

大根には、役割の異なる「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の両方がバランスよく含まれており、腸内環境を健やかに保つ効果が期待できます。

  • 水溶性食物繊維】
    糖の吸収を緩やかにして食後の急激な血糖値の上昇を抑えたり不要なコレステロールを体外に排出したりする働きがあります。
  • 不溶性食物繊維】
    腸内で水分を吸収して便のカサを増やし、腸を刺激することでスムーズな便通を促します。

これら2つの相乗効果によって便秘解消に役立ちますが、与えすぎには注意が必要です。

不溶性食物繊維を摂りすぎると、かえって便が大きくなりすぎて排出が困難になる(便秘を悪化させる)恐れがあるので、愛犬の様子を見ながら適量を守りましょう。

 

高血圧を予防してくれる

大根には、体内の浸透圧を調整する働きを持つ「カリウム」が含まれています。

カリウムは体内の余分な塩分(ナトリウム)を尿と一緒に排出する役割があるので、血圧を健やかに保ち、高血圧を予防する効果が期待できます。

ただし、腎臓の機能が低下している犬には注意が必要です。

腎機能が衰えていると、余分なカリウムをうまく排出できず「高カリウム血症」を引き起こす恐れがあります。

シニア犬や持病のある子に与える場合は、必ず事前に獣医師へ相談しましょう。

 

血液をサラサラにしてくれる

大根の辛味成分である「イソチオシアネート」には、強い抗菌作用や血液をサラサラに保つ効果があるといわれています。

犬に対する具体的な臨床データは、研究や検証が進められている段階ですが、人間と同様にがん予防の効果も期待されている注目の成分です。

愛犬の体質改善や、病気に負けない体づくりをサポートするためのプラスアルファの栄養素として、日々の食生活に取り入れる価値は大いにあるでしょう。

 

皮膚や被毛を健康な状態に保ってくれる

大根の葉の部分に豊富に含まれる「β-カロテン」は、犬の体内で必要に応じて「ビタミンAに変換されます。

ビタミンAには、皮膚のバリア機能を高めて艶やかな被毛を保つ働きがあるほか、網膜の健康を維持するなど、目の健康サポートにも大きな効果が期待できます。

ただし、ビタミンAは体に蓄積されやすい「脂溶性ビタミン」です。

過剰に摂取し続けると肝臓に負担をかける恐れがあるので、とくに栄養が凝縮されている葉の部分は、おやつ程度の適量を守って与えるようにしましょう。

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犬に与える大根の適量

犬に野菜を与える際は、1日の必要カロリーの10%以内に抑えるのが基本です。

ただし、大根は非常に低カロリー(100gあたり約15kcal)なので、カロリー基準で計算するとかなりの量になってしまいます。

水分や食物繊維が多すぎることで、お腹を下す原因になる場合があります。

犬に大根を与える際は、以下の重さを目安にした摂取量を参考にしてください。

1日あたりの摂取量の目安
体重 根の目安 葉の目安
小型(体重2~5kg) 輪切り1~2cm 10g
中型(体重5~10kg) 輪切り2~3cm 20g
大型(体重10~20kg) 輪切り3~5cm 40g

※ 葉は根よりも食物繊維が強力なため、初めての場合は上記より少なめに、細かく刻んで与えましょう。

 

ドッグフード(総合栄養食)を食べていれば、本来は大根で栄養を補う必要はありません。

食欲が落ちているときのトッピングや、水分補給のためのおやつとして、無理のない範囲で取り入れてみてください。

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犬に与える大根は生がおすすめ

大根の魅力を最大限に引き出すなら、加熱せずに生のまま与えるのが最も効果的です。

大根に含まれる消化酵素は熱に弱く、加熱すると働きが失われてしまいます。

また、血液をサラサラにする成分「イソチオシアネート」は、大根の細胞を壊すことで初めて生成されるので、生ですりおろすのが最も効率的な摂取方法です。

与える際は、以下のポイントを意識しましょう。

  • の部分
    喉に詰まらせないよう、細かく刻む大根おろしにしてフードに和えるのがおすすめです。
  • 葉や茎の部分
    食物繊維が豊富で硬いので、生だと消化に負担がかかります。葉や茎はサッと茹でて柔らかくしてから、細かく刻んであげると消化不良を防げます。

 

犬に大根を与えるときの注意点

大根は愛犬の健康管理に役立つ優れた食材ですが、与え方を一歩間違えると体調を崩す原因にもなりかねません。

とくに、持病がある場合や体質によっては、大根が逆効果になってしまうケースもあります。

愛犬に安心して大根を楽しんでもらうために、飼い主さんが必ず知っておくべき5つの注意点を確認していきましょう。

 

腎臓病・腎不全の犬には与えない

大根に含まれるカリウムは、健康な犬にとっては有益ですが、腎臓の機能が低下している犬には大きな負担となる場合があります。

腎臓病や腎不全を患っている場合、余分なカリウムを体外にうまく排出できず、高カリウム血症などの深刻な状態を招く恐れがあるのです。

そのため、腎疾患のある子には自己判断で与えるのは絶対に避けましょう

また、カリウムの制限が必要な心臓の持病がある場合や、大根の成分が影響する可能性がある尿路結石の既往歴がある場合も同様です。

少しでも不安があるときは、必ずかかりつけの獣医師に相談してから与えるようにしてください。

 

甲状腺疾患のある犬

大根には、甲状腺ホルモンの分泌を阻害する作用がある「ゴイトロゲングルコシノレート)」という成分が含まれています。

健康な犬が適量を食べる分には問題ありませんが、甲状腺機能低下症などの疾患がある犬に与えると、症状を悪化させたり体調不良を招いたりする恐れがあります。

持病がある場合には自己判断で与えることは避け、必ずかかりつけの獣医師に相談してください。

 

アレルギーに注意する

大根には食物アレルギーの原因となるタンパク質が少量含まれているので、体質によってはアレルギー反応を起こす可能性があります。

初めて与える際は指先に乗る程度の少量から始め、食後の様子を注意深く観察しましょう。

万が一、以下の症状が見られた場合はすぐに与えるのを中止し、動物病院を受診してください。

  • 皮膚症状 : 体を痒がる・皮膚が赤くなる
  • 消化器症状: 嘔吐・下痢
  • その他  : 元気がない・目の充血

また、大根はアブラナ科の植物です。

キャベツブロッコリーなど、他のアブラナ科の野菜でアレルギーが出たことがある犬には与えないようにしてください。

 

与えすぎると消化不良になる

大根には、水分や食物繊維が豊富に含まれています。

そのため、カロリーが低いからといって大量に与えすぎないように注意しましょう。

過剰に摂取してしまうと、お腹がゆるくなったり、消化不良を招いたりする恐れがあります。

とくに、もともとお腹が弱い犬やシニア犬には、目安量よりもさらに少なめから始めることをおすすめします。

また、大根で満腹になってしまうと、本来食べるべき食事(総合栄養食)が入りきらなくなり、結果として栄養バランスを崩してしまう可能性もあります。

あくまで、トッピングやおやつの範囲を守ることが大切です。

 

辛味に注意する

大根の辛味成分「イソチオシアネート」は健康に良い反面、刺激が強いので、その辛味が苦手な犬も少なくありません。

大根は根の先端に近づくほど辛味が強く、葉に近い上部ほど甘みが強いという特徴があります。

そのため、生で与える際はできるだけ葉に近い部分を選んであげましょう。

また、イソチオシアネートは熱に弱い性質を持っています。

辛味を嫌がる場合や胃腸への刺激を抑えたい場合は、サッと茹でて加熱調理をすることで、独特の辛味が抜けて食べやすくなります

愛犬の好みに合わせて、部位や調理法を工夫してみてくださいね。

 

大根には犬の健康をサポートする効果がある

大根は非常に低カロリーで水分が豊富なだけでなく、消化を助ける酵素や抗酸化成分など、愛犬の健康をサポートする栄養がぎゅっと詰まった優れた食材です。

日々の食事のトッピングやおやつとして上手に取り入れることで、水分補給や胃腸のケア、アンチエイジングなど、嬉しい効果がたくさん期待できます。

ただし、腎臓病や甲状腺疾患などの持病がある子、あるいはアレルギー体質の子など、愛犬の健康状態によっては注意が必要なケースもあります。

少しでも不安を感じる場合は、無理に与えず、まずはかかりつけの獣医師に相談してから、安全に楽しく食生活にプラスしてあげてくださいね。

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この記事の監修者

  • 村田 舞

    動物栄養管理士

    村田 舞

    2023年よりペットフードメーカー株式会社ゆずずに勤務。
    2024年に動物栄養管理士の資格を取得し、わんちゃんのしつけ・健康管理・食事指導などの知識を活かして飼い主さま向けの情報提供や指導に従事。
    これまでの業務経験や多くの飼い主さまと関わってきた経験をもとに、ペットとの豊かな暮らしを支援しています。

  • 中島 由華

    ペットフーディスト

    中島 由華

    勤続年数約10年、2022年にペットフーディストの資格を取得。
    犬猫の健康管理・食事指導などの知識を活かして飼い主さま向けの情報提供や指導に従事。
    これまでの業務経験や多くの飼い主さまと関わってきた経験をもとに、現在もペットとの豊かな暮らしを支援しています。

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